のどから手が出るほど欲しい平均点

第3回新司法試験に滑り込んだ現法学部助教の記録(現在進行形)

9/30で閉鎖します・すみません

諸事情ありまして、9/30で本ブログは閉鎖し、物理的にデータを削除させて頂くことにしました。データがお入り用の方は魚拓等をおとり下さい。

お知り合いになったブロガーの皆様の大部分が合格された一方で、私とネットを介してお知り合いになった方のうち少なくない人数が不合格になったのは非常に無念に思っています。既に私のメアドをお知りになった方は、私にお答えできることは継続してお力になれれば、と思っておりますので、お気軽にご連絡下さい。

Good Luck.

テーマ:ロースクール(法科大学院) - ジャンル:学校・教育

雑談・閑話休題 | コメント:2 | トラックバック:0 |

絶えざる苦痛(最後のエントリ)

最後のエントリとしては、あまりにも暗い話をしてしまいますが、逆説的なエールと捉えて頂いても、マイノリティの人権擁護という目的達成の参考として頂いても構いません。

私は、大学の学部3年生のときにうつ病を再発し、かれこれ10年間病気と付き合ってきました。
治療としては薬物による対処療法のみを根気強く続け、その最たる症状である希死念慮(自殺願望やそれに似た感情)は格段に減少してきました。
ようやく10年で、ほぼ寛解(注:うつ病は極めて再発率が高く、予防的に投薬を続ける必要があるため、完治という概念がふさわしくないことがままあります)したかな、と思っていました。

しかし、まさしく今日、久しぶりに希死念慮にとらわれました。かなり強い「症状」でした。
きっかけは本当に些細な外部からのインプットでした。しかも、相手方から何らのアクションも受けている訳ではありません。
また、私も「多分そうだろう」と思いつつ、敢えて自分でウェブの検索をかけるという愚行に出たため、その(自分にとって)ショックな回答を自招してしまったのです。

数年前から自殺者は3万人を超え、交通事故死亡者数の4倍以上に達する勢いです。
世間でも自殺者(自死者)の遺族の苦しみは筆舌に耐え難く、遺族会などが自殺防止キャンペーンを張り、政府も対策に乗り出しているところです。

憲法学者の多くは、自己の生命(の存続)を決定する自己決定権が個人にはあると解しています。
また、民法学では、自殺者の救護は(緊急)事務管理に相当するとの学説が多数ですが、止める自由はないとの見解も有力です。
刑法の世界では、自殺関与罪は自己決定権への過度の干渉になりうるとして可罰的ですが、自殺は現在では違法性がないとの認識が一般的です。

理論的には、筋の通った議論だと思います。また、日本人のように多宗教的無宗教的な民族からは、宗教的な歯止めもかからない以上、さしたる違和感のある内容でもありません。
また、私のように、自分の病気について十分な病識があり、論理的思考力も一定程度併有している人間については、自殺に歯止めをかける法的根拠など用意しても無駄なのかもしれません。

しかし、人間はそれほどまでに合理的なのでしょうか。
たとえパターナリスティックだといわれようと、アファーマティブな行動に出てよいのではないのでしょうか。

私は、自殺・自死という行為は、究極的な自己愛の表現であり、また最低な当該表現だと思っています。
自分から苦痛の認識が消失すれば、とりあえずそれでいい。それ以上のことは、考えても無駄だし自分がどうできるわけでもない。
極めて利己的な発想です。周りは、下手をすれば自分の生命維持を放棄したくなるような後悔の念から、一生離れることができません。
でも、その思考が短絡に過ぎるとしても、救わなくて本当によいのでしょうか。

私はしばしば、学問の無力さや、一旦人生の道からドロップアウトした者がもとの道に戻れないことのつらさを、この身を以て経験しました。
皆さんからすれば、3回目とはいえ司法試験に合格し、助教になり、研究費も取得し……何の不都合があろう、というのが正直な認識だろうと思います。
でも、「命あっての物種」であり、自分で命を絶ってしまえば、上述の経過は何らの意義も止めません。

私は、この10年間、2つのことを思い悩んできました。
1つは、心の中に自殺願望・希死念慮があっても、実行しなければ「必要悪」として認めていいのではないか。
いま1つは、いくら悩んでも自己の生命を方向付けるに際して最適な論理など組み立てようがないのではないか。
まだ、答えは出ていません。

明日は、発表の日です。
悲喜こもごもの交錯する、その世界の住人にとっては大嵐の日になることでしょう。
私は、もう当事者ではありません。第三者として対岸から眺めるほかありません。
ただ、結果がどちらに転ぼうとも、法律を道具として、人のためになるように知識を用いることは、非弁活動以外は問題なく行えます。
全ての事物が法律で片付く訳ではもとよりありませんが、是非、今までの学習内容を大切にして下さい。
そして、遠からざる日に、私がこの世の住人でなくなる前に、私を論破して下さい。

事前の予告どおり、更新はこれで最後にします。
コメント・拍手等の機能はそのままにしておきますので、合否のご連絡等にお使い頂いて結構です。
最大多数の最大幸福を、切に願っています。
拙ブログに最後までおつきあい頂いた全ての方に、御礼申し上げます。

テーマ:ロースクール(法科大学院) - ジャンル:学校・教育

雑談・閑話休題 | コメント:11 | トラックバック:0 |

研究の現状報告(1)

あと1週間を切りましたね。政権が変わって雲行きもよくわからなくなりました。政界には、安易な"Change"は慎んで頂きたいとも思います。

私は、ちょこちょこと4月からの物書きの成果が見えるようになってきました。全ての結果が出そろっている訳ではないので、一部だけ書き連ねてみました。

1. 拙稿の引用回数
2月に公表した拙稿を、少しずつですが引用して頂けるようになりました。字数は結構とっているので、大きめの単著として認知度が上がっているようです。

2. 研究費の採択
文部科学省・独立行政法人日本学術振興会が母体となって支給する科学研究費補助金(科研費)という、最もポピュラーな競争的資金(研究計画のレベルによって採択・不採択を決定する方式の獲得資金)があるのですが、そのうち研究を始めたばかりの研究者を対象にした、若手研究(スタートアップ)という資金分類があります。採択率は例年25%前後なのですが、なんとか内定を頂きました。

このように、私はすっかり研究者になってしまいました。ロースクール生の現状をみると、早く教歴5年をつけて、教育の前線にも立ちたいとは思いますが、まだまだ当分先の話ですね(-_-;
別の件でも先方の返答待ちのものがありますが、これは結果がわかるまでもうしばらくかかりそうです。わかったらまたエントリを起こしたいと思います。

テーマ:ロースクール(法科大学院) - ジャンル:学校・教育

研究生活 | コメント:2 | トラックバック:0 |

あと半月ほどですね

皆様より早く、今月末に進路に影響を与える連絡が複数届く予定なのですが、そのいずれもなかなか届かずやきもきする毎日です。基本的にフルタイム勤務の教員なので、夏に1週間ほど有休を取って(労働法選択者の方は、私の福利厚生がいかに厚いかすぐにピンと来ると思います)海外に行ってきた以外は、毎日大学で何かしら事務等々をこなしています。

プライベートにやっている会社法ゼミは、北村先生の演習を終えて、「事例で考える」を1回に2問程度のペースでやっています。問題によっては本試験より遙かに難問では?というものもあり、私もとても解説なしで「優秀」の答案は書けないものが多いように思います。

私は、なるべく実務的な考え方も抜けないようにと、判批の類は実務上も大きな問題になり得るものを意識して書いていますが、そうはいっても、すっかり理論屋になってしまいました。もう刑事系の知識などは、ほとんど抜けてしまっています。
そのような人間が、果たしてこのブログを維持する理由がどの程度あるのか、疑問も日増しに大きくなってきたところです。また、今のところは来年4月からどこかの大学の准教授ないし専任講師として着任する心づもりでいますので、このブログを来年3月31日以降維持するつもりもありません。
一方で、去年の憲法の再現答案にかかるご意見・ご批判を賜ってからお知り合いになったブログの方々や、近しい人間の合否も、当然気にかかります。

そこで、一応本ブログの更新は来月10日で停止することとし、以降は皆様のご報告やご連絡等の手段として残すことにしたいと思います。定期的に出会い系などのコメント類は削除しており、そのようなメンテナンスは随時続けたいと思っていますが、来年3月31日付けで、ブログ自体を削除するつもりでいます。

久しぶりの更新が、更新停止の予告というのも何とも言い難い気分になりますが、私の知識も、試験に関する勘も情報も、日増しに衰えるばかりですので、踏ん切りをつけさせて頂きたいと思います。

テーマ:ロースクール(法科大学院) - ジャンル:学校・教育

第4回本試験 | コメント:0 | トラックバック:0 |

情報公開に逆行

直リンするとmojサイドにしかられそうなので、hを落として貼っておきます。

ttp://www.moj.go.jp/SHIKEN/SHINSHIHOU/h21kekka01-4.pdf

色々憶測を呼びそうな発表です。掲示板に発表を見に行く第一の理由が、「番号だけでは信用できない。名前を確認したい。」という人間の生理的欲求であることは、いくらmojサイドといってもわからないはずがありません。

ともあれ、今年はmojのウェブが例年に増して重くなりそうです。種々の対策をしないと、到底1時間くらい入れなさそうですね。

テーマ:ロースクール(法科大学院) - ジャンル:学校・教育

第4回本試験 | コメント:0 | トラックバック:0 |
| HOME | NEXT