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【大相撲】内館委員 朝青龍メッタ斬り 『優勝まぐれ』『オオカミ少年』2009年9月29日 紙面から 大相撲の横綱審議委員会が28日、両国国技館で開かれ、秋場所で優勝した横綱朝青龍が見せた土俵上のガッツポーズについて、朝青龍の“天敵”内館牧子委員は厳しく“ダメ出し”。優勝についても「今回はまぐれ」とバッサリ切った。また委員会の冒頭に、朝青龍の師匠高砂親方(元大関朝潮)が委員に謝罪。協会としては今回の件について、処分を科す考えはないという。 ガッツポーズに、内館委員は黙っていられなかった。報道陣に囲まれると「私、個人的には絶対にいけない。一種の武士道が土俵にはある」とまくし立てた。 初場所の復活優勝での1度目のガッツポーズの時は、病気療養中で横審に出席できなかっただけに、今回は思いの丈を吐き出した。「負けた相手を前に喜んだり、ガッツポーズしたりすることが、いかに恥ずべきで、情けないことか、私は双葉山さんに直接聞いた」と“角聖”を持ち出して、断罪。さらに24度目の優勝についても「幕内最高優勝は心技体そろう人が受け取るもの。朝青龍は心が充実せず、技も磨いておらず、体もけいこ不足でブヨブヨ。今回はまぐれ、としか考えられない」と突き放した。 朝青龍がガッツポーズを反省したことも「いつも反省してるし、オオカミ少年と一緒」とバッサリ。高砂親方が謝ったことを「今までなかったケース」と今回は不問に付す構えだが、心から許すつもりはまったくない。 内館委員の任期は来年まで。「(朝青龍が)早く引退すると思ったけど、私の方が早そう。(病気から復帰の時)抱き合ったし、面白かったし、一生忘れられない力士と思う。アスリートとしては素晴らしい。けど、横綱としてはどうか。委員の間、私は見ていきます」と目を光らせていく。 (田中一正)
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