最 近の和白干潟

2007年2月




2月24日(土)クリーン作戦と自然観察
2月15日(木)シギ・チドリ調査と名島護岸工事
2月11日(日)和白海岸定例探鳥会報告
2月7日(水)「博多湾・和白干潟保全の提案」
2月1日(木)〜2日(金)ヒレンジャク
2月2日(金)香椎第3中学生の和白干潟見学



2月24日(土) クリーン作戦と自然観察

ハマダイコン  ハマウド
(左:ハマダイコン 右:ハマウド)

午後3時から5時までクリーン作戦と自然観察をしました。
総会、定例会議に続き忙しい一日でしたが、外はお天気もよく、気持ちの良い気候でした。
海の広場から唐の原河口に向かって人工ゴミを中心に掃除をしました。
毛布やプラスチックの箱、発泡スチロールの箱など大きい人工ゴミもたくさんありました。
人工ゴミは小さくても目立ち、環境にも美観にもいやなものですね。

しかし自然は春を運んでくれていました。薄紫のハマ大根の花がきれいに咲いていました。
ハマウドも1メートル以上に伸び大きく青々とした葉を広げていました。鶯のまだたどたどしい(?)鳴声も聞こえました。

見られた鳥:ミヤコドリ(2)、ダイシャクシギ(3)、ダイゼン(13)、セグロカモメ(1)、
スズガモ、マガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、ツクシガモ、ホオジロガモ、オナガガモ、オカヨシガモ、ダイサギ、コサギ、ハシボソガラスなど。

ごみは:燃えるゴミ33、 燃えないゴミ2。
参加人数は12名でした。 
(片岡佐代子 )
ソウジガオワッテ  ガンバッテマス







2月15日(木)シギ・チドリ調査と名島護岸工事

2/15は暖かく楽しく調査できました。私は新人2名といっしょに牧の鼻から見え
る人工島と香椎と名島の海岸を調査しました。人工島にいたヒシクイ6羽の様子
が新鮮でした。名島の海岸で海に突き出す護岸が2本工事中で、深く胸が痛みま
した。2本の護岸の間を砂で生める計画らしいのです。この岩場には渡りの時期
にはたくさんのシギ・チドリがやってきます。岩場でイワノリを取っている方に
イワノリを教えてもらい、少し採取しました。その方は「町内でこの命の宝庫の
岩場を埋める計画には反対したのに、工事が始まって残念だ」と言ってありまし
た。
名島海岸の工事

その後港湾局に名島海岸の工事についてお聞きしましたら、2/19(月)守
る会事務所に港湾局の工務課と環境対策課の方が2名、名島工事の説明に来てく
ださいました。
大変残念でしたけれど、変な護岸の計画がよくわかりました。
一定規模の小さな工事(福岡市規定による)だとアセスメントも無く、福岡市民
への広報も無く、現場のほんの近くに住んでいる町内連合会への広報のみで開発
工事が進んでいくそうです。福岡市のこのようなあり方に疑問を感じました。そ
の点も指摘しましたが、市職員は現在の法律や条令の中でしか動く気持ちは無い
ようでした。

柳川の掘割を埋め立てから守った柳川市職員だった広松伝さんのお話もして、職
員の自然や歴史を守る目を伝えました。名島のわずかに残されたイワノリの生え
る、渡り鳥の飛来地の岩場はこの4月からの予算で破壊されようとしています。
私たちには力が及ばず、涙が流れます。どうしたら、福岡市内で、県内で、日本
の各地でどんどん破壊が進む自然を守ることができるでしょうか?

多くの日本人は、自然の恩恵で今自分が生きていることに感謝をしていないので
しょうか?私は山でも海でも自然が破壊される現場を幾度となく見ています。こ
のすばらしいかけがえの無い自然を私は全部守りたい!!
自然の声はどうやって皆に聞こえるのでしょうか?私には「助けて!」と言った
名島の岩の声が聞こえます。来れなくなった鳥たちの声が聞こえます。壊されて
いく山の声が聞こえます。私は少しでも助けたい。私をはぐくんでくれたこの自
然を守りたい!! こんな思いを多くの人たちに届けたいのです。(山本廣子)




        

2月11日(日) 和白海岸定例探鳥会報告

[観察場所] 和白川河口⇒五丁川河口左岸
[天候] 晴れ
[観察鳥種] 40種 
[参加者数] 66人(中学生以下15人)
[担当者]  山本廣子・栗原幸則

今日は久しぶりの寒い朝となりましたが、先月に続いて風もなく絶好の鳥見日和
になりました。参加者はボーイスカウトの皆さん19名を含めた総勢66名とな
り、探鳥コースは先月と同じ和白川河口から堤防を歩き五丁川の左岸までとなり
ました。
今日の予定  護岸上から観察
鳥見を初めた頃はまだ潮が引いていて、鳥たちは遠くの方にいるためどんな種類
か見分けるのに苦労しました。それでもダイシャクシギ、ダイゼン、そして皆さ
ん期待のミヤコドリも2羽見ることが出来ました。立春とは思えない暖かさが続
いたためか、カモ類の数は随分少なくなっていましたが、それでもツクシガモ、
ヒドリガモ、コガモ、カルガモなどを近くに、遠くにはスズガモを見ることが出
来ました。
五丁川左岸の雑草地では、ハルノノゲシやオオイヌノフグリが咲いていました。
そこで草の実を食べるカワラヒワの群れを見つけ、歓声を上げながらきれいな黄
色の斑点を確認することが出来ました。12時頃に楽しく鳥合わせを行い、40種を
確認することができました。

ハルノノゲシ  ダイゼン
(左:ハルノノゲシ  右:ダイゼン)
           《参加者の感想》
・    ミヤコドリがずっと見たかった。今日見れてよかった。
・    カモにこんなに多くの種類があることを知って驚いた。
・    スズメ、ヒバリの顔を見ることが出来て良かった。
・    長いくちばしのダイシャクシギを見れて良かった。
・    カワラヒワが可愛かった。
・    どんな鳥がどんなところに生活しているかわかった。
・    和白を初めて歩くことが出来て良かった。
・    普段何気なく見ていた鳥の名前がわかった。
・    野鳥がたくさんいる白干潟はすばらしい!!
本日は守田敬枝さんにお手伝いいただきました。
                          記録:大浜肇




2月7日(水) 「博多湾・和白干潟保全の提案」


かねてから準備をしていた「博多湾・和白干潟保全のための提案」を福岡市長に提出しました。
吉田新市長が就任されたので、博多湾と和白干潟の現状を知ってもらい、保全のために必要な政策をとってもらうための提案です。
2003年に提出したものを下敷きに新たな項目も加えました。

市長はお忙しく年度内に面会は無理との事でしたので、4月25日を回答期限に文書だけを提出し、
回答は市長も出席の上で行われるように希望を伝えました。
出席は市役所側は港湾局2名、環境局2名、秘書課2名。守る会からは4名、取材は西日本新聞社1名でした。
時間は11時20分から12時15分までで、山本代表が8項目ある提案を読み上げて説明をしました。

1. 市長に和白干潟を訪問していただくこと
2. 博多湾・和白干潟のラムサール条約登録を実現すること
3. 「博多湾・和白干潟保全のための条例」を制定すること
4. 博多湾への流入負荷を削減すること
5. 自然の復元と人工島計画の見直し
6. 生態系に配慮した干潟や沿岸域の保全
7. アオサの除去とリサイクルの促進
8. 市民参加の促進

「守る会」の活動の資料・パンフレットもあわせて提出しました。       

☆朝日新聞からは電話で取材を受け、翌8日の朝刊に記事が掲載されました。                              





2月1日(木)〜2日(金) ヒレンジャク


2月1日10時に自宅入り口の電線に4重にもなってヒレンジャクが止まっていました。
わさわさ動いています。鈴をふるように鳴き、フンをぼたぼた落としています。
すぐにナノミなどの木の実を食べに飛び立ちますが、また電線に戻ってきます。
255羽いました。歌舞伎役者のような黒縁の目の線、とがった冠羽、赤い顔。尾
の先も赤。にぎやかな鳥たち。木の実を食べ尽くして3日にはいなくなりました。
皆さんのところでは、いかがですか?
今冬は小鳥が多いようですね。庭にはメジロやヒヨドリなどがよくやってきます。

和白干潟も寒いのににぎやかでした。朝9時頃、海の広場に立ち寄りました。
大阪や近畿の方々のバードウオッチンググループが12名、望遠鏡で海を見ていました。
海は満ちていて、ツクシガモがたくさん、ミヤコドリ、ダイシャクシギもいました。
寒いけどなかなかにぎやかな和白干潟です。(山本廣子)
ヒレンジャク







2月2日(金) 香椎第3中学生の和白干潟見学

2月2日午後1時半から3時まで、中学1年生4名と先 生1名の和白干潟見学がありまし た。
和白干潟の鳥たちを望遠鏡と守田さん持参の2個の双眼鏡で見て、葦原の植物やカニの巣穴を
探しながら干潟に出ました。4人の生徒は沖の方まで寒い中を楽しそうに歩きまわりました。
福祉と環境学習のどちらかを選択して、研究発表することになっているそうです。
クリーン作戦、ごみの分別、ごみのリサイクル、アナアオサの利用、カモメの死等について話しました。

[観察した主な鳥と植物]
ハヤブサ、ミヤコドリ、ダイシャクシギ、カモたち、
シオクグ、ハマニンニク、ハマウド、ハマエンドウ、ハマナデシコ、ハマダイコンの花
とりの足跡、アナアオサ(観察したもの)

和白干潟を守る会発行の「環境教育シリーズI、II」と「和白干潟通信」と野鳥の会発行の「野鳥」をプレゼントしました。
(河上律代)
干潟の鳥をを観察





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担 当中野悠紀子)

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