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留萌市立病院 常勤で腎臓内科医 1日着任 疾患増受け順大から (09/29 13:29)
【留萌】留萌市立病院(笹川裕院長)に、順天堂大医学部(東京)が10月1日から1年間、腎臓内科専門の常勤医を派遣することになった。市立病院で腎臓が専門の内科医は初めて。腎臓にかかわる疾患の受診者が目立つことから、病院関係者は歓迎している。
医師は総合内科を担当し、外来や入院患者の治療に当たる。3カ月交代で、同病院に詰める。10月に着任するのは、井下博之医師(31)。今後も医師免許取得後7〜10年の若手が派遣される予定。
笹川院長が、同大医学部長で増毛町出身の富野康日己(やすひこ)教授に、市立病院の医師不足の現状を説明し、支援を求めた。富野教授は腎臓病の権威で、一般向けの著書を数多く出版し、地域医療の実情にも理解が深く、笹川院長の要請に応じた。
留萌管内では、塩分の摂取過多などによる糖尿病や高脂血症、高血圧など腎臓にかかわる生活習慣病患者が急増し、専門医の確保が急務になっていた。市も本年度から予防医学に力を入れている。
同病院総務課は「医師不足の中、地域の実情に合った医師の派遣で、専門医がいなかっただけに期待している」と話す。(篠原明典)