統一教会信者、あおり・なだめ役分担…7時間恫喝も
世界基督教統一神霊協会(統一教会)信者で、大阪市淀川区の印鑑・水晶販売会社「共栄」の従業員ら4人が特定商取引法違反容疑で逮捕された事件で、従業員の村上貢容疑者(68)が「風水鑑定士」を名乗って家相占いや姓名判断を行い、不安の「あおり役」になっていたことが、大阪府警の調べでわかった。店の一室で7時間も恫喝され、水晶の購入を迫られた客もいたという。
捜査関係者によると、被害者3人のうち、昨年6月に水晶の置物を300万円で購入させられた女性(48)は同府吹田市の販売店で、村上容疑者から「先祖からの悪い因縁で、息子は命がなくなり、娘は男にだまされ、家系も途絶える」などと“鑑定”された。
女性が置物の購入を断ると、村上容疑者が「あんたにやましいことがあるからや」とどなりつける一方、同席した元従業員の山本早苗容疑者(39)は「応援するから一緒に悪い運気を断ち切りましょう」などと「なだめ役」に回り、女性は7時間後、購入に同意して解放された、という。共栄の社長は府警の任意聴取に「1年間で約2億円を売り上げた」と説明。社長も統一教会の信者で、府警は組織的関与の有無を調べる。
(2009年9月29日 読売新聞)