早大投資サークルＯＢら捜査へ　相場操縦容疑で東京地検

　早稲田大の投資サークルＯＢらで構成するデイトレーダー（短期取引を繰り返す個人投資家）のグループが、インターネットを使って意図的に株価をつり上げた疑いが強まり、東京地検特捜部は２８日、金融商品取引法違反（相場操縦）容疑で近く、グループのメンバー数人の強制捜査に乗り出す方針を固めた。

　デイトレーダーによる組織的な相場操縦の立件は初めて。証券取引等監視委員会が２９日、東証１部上場の２銘柄に関する取引を対象に刑事告発する見通し。

　捜査関係者によると、グループは早大の「マネーゲーム愛好会」のサークル活動を通じて知り合ったメンバー数人で構成され、早大法学部卒の男（２７）がリーダー。

　メンバーは、東京都港区の六本木ヒルズの一室を拠点に複数の証券口座を利用。買う気がないのに買い注文を入れ、後に取り消す「見せ玉」と呼ばれる手口などで不正に株価をつり上げた疑いが持たれている。

　株価が上昇すると売り抜け、１日当たり数百万円から１千万円の利益を得ていた、としている。

　監視委が今年春の強制調査以降、関係者の任意聴取を続けていた。