夫婦別姓と戸籍制度
民主党がまたもや日本の根幹を揺るがす政策を持ち出してきました。
YOMIURI ONLINEより
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090927-OYT1T00001.htm
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夫婦別姓導入へ…政府、来年にも民法改正案
政府は、夫婦が別々の姓を名乗ることを認める選択的夫婦別姓を導入する方針を固めた。
早ければ来年の通常国会に、夫婦同姓を定めている民法の改正案を提出する方向で調整を進める。現行の夫婦同姓は1947年に民法に明記され、約60年ぶりの大幅改正となる。
夫婦別姓の導入は、政権交代により、衆院選の政策集に「選択的夫婦別姓の早期実現」を明記した民主党を中心とした政権が誕生したことによるものだ。民主党は、1998年に民法改正案を共産、社民両党などと共同で国会に提出したが、自民党が「家族の一体感を損ない、家族崩壊につながる恐れがある」などと強く反対して廃案となった。その後も、毎年のように共同提出してきたが廃案となってきた。
一方、法務省も、96年の法制審議会(法相の諮問機関)で選択的夫婦別姓の導入が答申されたことを受け、夫婦別姓を盛り込んだ民法改正案をまとめた経緯がある。強い反発を示してきた自民党が野党に転じ、与党と法務省の考えが一致し、政府提案による法改正が可能となった格好だ。
民主党などの民法改正案は、〈1〉結婚時に夫婦が同姓か別姓かを選択できる〈2〉結婚できる年齢を男女とも18歳にそろえる――ことが柱で、おおむね法制審答申に沿った内容だ。
しかし、別姓を選んだ夫婦の子の姓に関しては、法務省案が「複数の子の姓は統一する」としているのに対し、民主党などの案は子の出生ごとに決めるとしており、今後調整する。千葉法相は17日の就任会見で、夫婦別姓導入に前向きな考えを示した。
(2009年9月27日03時01分 読売新聞)
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夫婦別姓導入のための民法改正案は、これまで民主、社民、共産、公明などによって何度も提出されその都度自民党が反対しつぶしてきました。民主党が長期の政権を担い安定した政権運営をしているのであれば、俎上に乗せて議論すれば良いと思います。ですが自民にお灸を据えるべしの風に乗って、政権を奪取した直後に、このような法案を一気に通すことは、多くの国民は望んでいないでしょう。
衆議院選で、夫婦別姓の導入を念頭に入れて民主党に投票した有権者がいったいどれほどいるでしょうか。半分はおろか、ほとんどの方々は全く意識していなかったのではないでしょうか。長い選挙期間中にマスコミなどで夫婦別姓が話題になった事は私の知る限りなかったし、ぜひとも夫婦別姓を導入したいなどと訴えて当選した議員が居るとも思えない。
ただただ「政権交代」と騒がれた選挙で政権を取ったからと言って、国民のお墨付きを頂いたかのように、このような制度を安易に導入しようというのは、暴挙というしかない。
夫婦別姓を導入するには当然戸籍制度を変更することになります。
現在の婚姻制度は女性が男性の戸籍に入るという形が大多数なので女性差別だという主張もあるし、姓が変わることによる職場でのデメリット、あるいは旧姓を通称として使っても公的文書では本名を使わなければならないなどの煩わしさ、各種手続きの煩雑さ、など夫婦別姓導入を望む側の主張は色々あると思いますが、戸籍制度を根底からひっくり返してまで導入しなければならない制度ではないと、私は思います。
民主党がこの制度を急ぐのは、国民の声をじっくり聞き出したら到底実現できない制度であるとわかっているからなのでしょう。この話題、今のところ何故か読売ぐらいにしか乗っていません。毎日、朝日、産経あたりは読売に出し抜かれただけなのか、あるいは報道しないつもりなのか。
夫婦別姓とはどういうことなのか、それによって戸籍にどんな影響があるのか、誰が得する制度なのか、そのあたり国民がしっかり認識した上で議論され、その結果国民が支持するのならば、それでも結構ですが、深く議論していくほど国民の理解を得られない制度だと私は思います。
ところで、数日前に「ねずきちのひとりごと」というブログで「戸籍について考える」( http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-639.html )というエントリがありました。
このブログのサイドメニューからリンクしているので既にご覧になられた方もいるかと思います。
夫婦別姓を考えるにあたり、一度読まれることをお勧めします。
私は「なるほど」と感嘆しました。
日本人の精神を形作った重要な要素のひとつが「戸籍」と考えて良いのではないでしょうか。
戸籍制度を破壊する夫婦別姓の導入に私は反対です。
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