エルサレム(CNN) エルサレム旧市街で27日、ユダヤ人の聖地訪問に反発したパレスチナ人グループがイスラエル警察と衝突し、警察の報道担当者によるとパレスチナ人2人、警官2人が負傷した。
イスラエル警察によると、ユダヤ人のグループは同日朝、ユダヤ教の聖地「神殿の丘」を訪問した。この場所はアラビア語でハラムシャリーフと呼ばれ、イスラム教の聖地でもある。礼拝中のパレスチナ人グループがユダヤ人らに石を投げ付けたため、警官隊が音響手りゅう弾で鎮圧し、8人を拘束した。これに続いて、東エルサレムの各地で数時間にわたり、パレスチナ人が警官隊に火炎びんや石を投げ付けるなどの衝突が続いた。パレスチナ側の負傷者は9人に上ったとの情報もある。
神殿の丘をめぐっては、2000年9月28日にイスラエル野党リクードのシャロン党首(当時)が訪問を強行し、これがイスラエル警察とパレスチナ人の大規模衝突に発展した経緯がある。
パレスチナの和平交渉責任者エレカット氏は今回の衝突について、シャロン氏の聖地訪問と同じ日を狙った「反和平勢力」による挑発行為だと非難した。