韓国初の博物館「大韓帝国帝室博物館」が誕生して今年で100周年を迎えるのを機に、ソウルの国立中央博物館が29日から11月8日まで「韓国博物館100周年記念特別展」を開催する。海外へ流出した韓国ゆかりの文物も集めた企画展。九州で関連の講演会やツアーが計画されている。
「帝室博物館」は李朝最後の王、純宗が1909年11月、王家の所蔵物を一般公開した際、コレクションに付けた名称。
特別展は韓国の博物館史を帝室博物館開館時、日本統治時代など五つの時代に分けて概観。国立中央博物館所蔵の国宝「天馬塚・天馬図」など韓国の主要文物が公開されるほか、米国・ボストン美術館などの所蔵品を展示。日本からは李氏朝鮮前期の傑作とされる安堅(アンギョン)の山水画「夢遊桃源図」(国指定重要文化財、天理大所蔵)などが里帰りする。
この特別展関連の講演会は韓国観光公社福岡支社が主催。10月3日午後1時から福岡市中央区大濠公園の同市美術館で西谷正・九州歴史資料館館長が「文化財を通して見る日韓交流」と題して講演。入場無料。事前に事務局=092(823)1689=に申し込みが必要。同展見学ツアーは2泊3日で11月4日、6日出発。問い合わせは西日本新聞旅行=092(711)5518。
=2009/09/28付 西日本新聞朝刊=