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西岡の怒り!西岡の涙!ファンの心に響いたはずだ!

<ロ・オ>ヒーローインタビュー用のマイクを使い球団批判のメッセージを伝える横断幕を下げるように訴える西岡(右は神妙な表情の荻野)
<ロ・オ>ヒーローインタビュー用のマイクを使い球団批判のメッセージを伝える横断幕を下げるように訴える西岡(右は神妙な表情の荻野)
Photo By スポニチ

 【ロッテ6―2オリックス】何度も声を詰まらせたロッテ・西岡の目は心なしか潤んでいた。マイクを手にお立ち台を降りると、右翼席のファンに向かって訴えかけた――。

 「選手のプレーを見て、将来プロになりたいと夢見る子供たちも見に来ている。ああいう中でプレーしたいと思う少年はいない。子供たちの夢を壊さないでください。本当にロッテを愛してくれているのなら、あしたから横断幕を下げてください」

 異例の行動に球場全体は静まり返った。スタンドには涙を流すファンもいた。前日から右翼席には低迷の責任を球団に求める横断幕が並んだ。この日も特定の球団幹部の名を挙げ「死刑」などフロントを批判する横断幕が出た。「イライラして、そこに打ち込んだろと思って振ったら、たまたまホームランになった」。球団新記録となる今季7本目の先頭打者弾。4回にも2点二塁打を放った西岡は、打球に怒りを込めたと強調した。

 チームは5位以下が確定。今季はバレンタイン監督と球団の確執がファンにも飛び火。騒動が頻発してきただけに、西岡も不満を募らせていた。「成績が悪いのは僕ら選手にも責任がある。不平不満が出るのは分かるけど、日本一のファンと言われているんだし、どんな状況でも純粋に選手を応援してほしい」。ファンが大切な存在であるのは分かっている。「でも選手間ではプレーしながら残念という言葉もあった。ただ誰も言えない状況やったから…」。批判を受けることを覚悟の上で声を上げた。

 「今年はこんな成績で、こういうことを言える立場じゃない。勇気がいったけど、1人の人間として間違っていると思って言わせてもらった」。ベンチ裏の通路でも、西岡は先頭打者弾の質問を遮って続けた。「ファンは選手を信じているから応援してくれる。僕らもファンを信じたい」。来季の巻き返しへファンの力は必要不可欠。球団、選手、ファンが一体となる重要性は誰もが感じている。

 ▼データ  西岡(ロ)が今季7本目の初回先頭打者本塁打。シーズン7本は67年石黒(当時東京)の6本を抜く球団新記録で、過去3人が達成したパ最多記録の8本に王手をかけた。また、今季西岡が一発を放つとチームは13勝無敗。70年以降、ロッテ打者の本塁打試合の1号からの連勝記録を調べると、13連勝は99年ボーリック(12連勝)を抜く最多連勝になった。 試合結果詳細  ロッテグッズ

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2009年09月27日 ]

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