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伝統の継承者

さすがシード

今回のTOKYO STREET SURVIVALは、公式サイトで発表されていたチームのうちSIMONがキャンセル。12チームによって来年5月の本戦出場権が争われることとなった。
4つのブロックに分かれた予選では、シードされたOGN☆ALLSTARS☆、勉族Jr.、S.H.U、METEOR ALLIANCEが初戦=ブロック決勝に勝利し、一発で決勝トーナメント進出を確定させた。METEOR ALLIANCEは攻守の切り替えが早く、ボールをゲット→素早く3ポイントラインの外に出る→すかさずゴール下にパスしてノーマークでシュートというシチュエーションを何度も生み出して、最終スコアは24-12。これだけ圧倒していたのだから、ベンチの女性ボーラーも少し顔見せしてほしかったところだ。
ちなみに相手のDIMESには、SOMECITY・WHO'S GOT GAME?でF'SQUADにピックされた経験を持つJANの姿があった。久しぶりに見たが、躍動感あふれる動きはさらに磨きがかかったようだ。そのDIMESと江戸川クラブ・Outstanding・MBPが敗者復活で決勝トーナメントに進出、UP STARt・MEKE・2ND PARK・LED BREASTが予選敗退となった。

アツくなりゃいいってもんじゃない

ところで、S.H.Uと江戸川クラブの対戦で終了直後に小競り合いがあったのをはじめ、ボーラーが相手に食ってかかる場面が予選でいくつか見られた。いずれも、見た限りではファウルなどのボディコンタクトが発端だった。ただ、挑発的なしぐさや言動でもあったのであれば話は別だが、コンタクト自体はそれほどハードなものとは思えなかった。筆者の感覚で言えば、単なるパワーの違いや、サッカー界でよく使われる"マリーシア"(ずる賢いプレイ)のようなものでしかなく、故意に突き飛ばしたり、あからさまにユニフォームを引っ張ったりというような類ではなかったように思う。
ボディコンタクトの避けられないバスケで、ささいなことがきっかけで平常心を失ってしまうようでは勝てない。ガツガツやってアツくなるのは結構だが、相手をにらみつけたり罵ったりするのは少々ベクトルの方向が間違っているという気がする。ボーラーが追求すべきなのは、多少のことではビクともしないフィジカルとメンタル、そして高いボールスキルだ。プレイで相手を黙らせるほうがよっぽどカッコいい。

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躍進の2チーム

決勝トーナメント1回戦は、METEOR ALLIANCEが江戸川クラブに1点差で敗れた以外はシードチームが勝利。平塚では予選敗退だったMETEORも、決勝トーナメントで1点を争う好ゲームを演じて、とりあえず1歩前に進んだ。来年5月の本戦までにあと3回予選が予定されているという。そこでどこまで成長できるか、楽しみなチームになってきた。
準決勝は、1回戦を土壇場の逆転3ポイントで何とか突破した勉族Jr.が「ああいうゲームをやると一皮むける」(ぬま)と言うように、江戸川クラブ相手にチームプレイが冴えて快勝。そして、OGN☆ALLSTARS☆が心技体全てにおいてS.H.Uを上回り、7分流しで大量29点を奪って格の違いを見せつけた。
決勝もそのOGN☆ALLSTARS☆が、高さと正確なジャンパーを武器に終始優位にゲームを進めて勝利。勉族Jr.も、一時は15点ほどついた差をポロシャツイノッチ(この日はピンク色)の連続3ポイントなどで詰めたが、7点差までが精一杯。「初めてフルメンバーが揃った」というOGN☆ALLSTARS☆の強さは磐石だった。ストリートの一大勢力として台頭しうるチームであるということを証明したと言っていい。

笑バスケの遺伝子

決勝で敗れたとはいえ、初めての公式戦となる勉族Jr.の健闘も光った。ぬま&主任が送り込んだメンバーは5人。完全に他競技から名前をパクった#205ノブコフ205(今回は#4のビブスでプレイ)のインサイドを軸に、身体能力の高い#17ヤス(同じくぬまの#1ジャージでプレイ)や#23ジュニアが伸び伸びとプレイ。そんな若い彼らのまとめ役が#45イノッチ(といっても彼も若い)である。ただし、キャプテンはベンチスタートの#34ちゃん岡。ぬま曰く「イデイと同じポジションだと思ってください」。いじられてナンボのドMキャラということか?!
今回の参戦理由を「年長者だけじゃなく、若い連中だけでこういう風にやっていくのも、ストリートが良くなっていくためには必要」と語ったぬま。そんなぬまの思いを、「ぬまさんや仮エースさん、コヤスさん、ワリオさん達が頑張ってこのチームを作りあげてきた。その伝統を壊したくない」(ヤス)と、メンバーもよく理解している。そして、「チームとしてはまだ手探りの状態」と口を揃えながら「でも、まだ1回しか負けたことないから(笑)」と、必要以上に前向きなところが勉族らしい。
次の予選は千葉で行われる。勉族Jr.はきっとやってくれるだろう。

text by Yoshikawa

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