郵政民營化について話題になつて居る樣です。
私見を少し。
簡保事業・郵貯事業はそれぞれ民間の生命保險會社や金融機關がやつてゐることと同じとみなせるので、民營化でよいと思ひます。
しかし、郵便事業について、民間業者は參入できてゐません。
現在日本郵便の獨占事業です。
これは獨占禁止法の趣旨に反してゐると私は思ふのです。
まづ、郵政三事業の獨立會計を確保して、郵便事業に民間業者を參入させる。
その後、簡保事業・郵貯事業は民營化することにより、少しづつ規模が縮小されるでせう。
郵便事業については、おそらく都會の採算が取れる地域は民間業者が勝ち、過疎地や離島の採算が合はない地域を税金で賄ふ(國有の郵便局が擔ふ)ことになるのが、健全な姿ではないかと思ひます。
郵便局の取り扱ひが難しいですが、事務所・店舖の固定費は民間業者も支拂つてゐるのですから、最終的には公平になる樣に智恵を絞りませう。
もう一度、郵便と言ふものについて根本的な認識と、国營・民營の役割の違ひについての確認を深く考へ直して欲しいものです。
さういへば郵政省は昔、『遞信省』と言ふ名稱でした。
遞信省管轄の病院が『遞信病院』と呼ばれてゐたのを聞いたことがあります。
『遞信』とは便りを順次取り次ぐことで『遞信省』は郵便・電信・燈臺・商船等の事を管する省です。
と言ふ事で今回の常用漢字は『遞信省(逓信省)』の「逓」
正字では「遞」
「遞」 辵部十畫
音:テイ
意味:たがひに、かはるがはる、たがひにす 等
「虒」「辶」です。
「逓」は俗字ですが、正字の方がむしろ覺えやすいのではないかなと思ひます。
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