炎暑ぅの折、
あちこち回るところはあれど、いちいち歩いていてはさすがにしんどいので、
東京メトロの1日乗車券(710円、この10円は何?)を買う。
スタートは人形町。
母と姉が待ち合わせてたので、便乗して洋食屋で昼飯をおごってもらう。
カツが旨かった。
銀座の松坂屋へ。古本まつりをやっている。
期待しないで行ったら、意外とよかった。
200円均一の品とか。
昼に母に、三井記念美術館
の100円割引券をもらったので、三越前へ。
三越本店の通りを挟んだ隣の、三井本館の7Fにある。学割からさらに100円引いて、400円。
三越にはそれこそ幼稚園に上がる前から連れられてきており、隣に三井本館の建物があるのも認識はしていたと思うが、建物の中へ入るのはおろか、ここが三井本館であることも、ましてや重要文化財であることも知らなかった。
美術館自体は、できて1年にもならないようだ。
今開催しているのは、
「美術の中の『写(うつし)』-技とかたちの継承」
という展覧会。
盗作だの倒錯だの話題になったからというわけでなく、偶然だろうけれど^^;
どういう意味をもった展示なのかは、
リンク先からそれこそ写した方が手っ取り早いだろう^^
日本美術において「写す」ことは、師や先人の優れた技や精神を学ぶ機会であるとともに、新たな創造の糧となるものでした。そして、それを積み重ねることで、技術や美意識が守り伝えられてきたのです。
本展では、茶道具、能面、工芸品、絵画・書跡などの館蔵品のなかから「写し」を主題に約90点を展示し、先人の技と形の継承のありかたを紹介します。「そのまま写す」、「変化を加えて写す」-図様や文様を転用する、異素材を使って写す・小さく写す、「様式を写す」-書風を写す、「好み(趣味や感覚)を写す」、「自然を写す」などのテーマによる、さまざまな「写し」の世界をお楽しみいただきます。
洋画だって
模写というのはあるわけだし、写すだけなら問題ないわけで。
それを自らのオリジナルと主張するからおかしくなるのだ。
「学ぶ」とは「まねぶ」が語源であるとされるように、
写すことは、写す対象となる作品や作者の、技術や心を借りてきて、
自分の中に取り入れた上で更に新たなものを産み出す力とするべき行為なのであって、
盗作をした上でそれをオリジナルと言い張るのは
写しているのはなく、心がカネと名誉の方面へ移ろってしまっている。
そんなところだろうか。
テーマとしてはちょっと難しそうな、
一見すると上級者向けのようでもあるが、
それでも可能な限り「原型」と「写し」とを照らし合わせて観ることができるよう配慮されてるので、非常に面白かった。言われなきゃ、どっちがホンモノかわからなさそうなものも多かったけれど^^;
メインは、三井家お抱えだったという応挙の『雪松図屏風』と、その写しなわけで、写しであっても、立派なことに間違いはない。
そんなこたあるめぇ、というちゃんとした鑑賞眼をお持ちの方は、ご覧いただいて、その違いを是非ご教示いただきたい。その説を確かめに、もう1度観に行ってもいいと思う次第である。
もう一つ思うのは、
写しにも、
正々堂々写してその道を究めようとするのと、
対象を斜めに観てわざとゆがんで写してやろうとするのと、
2種類あると言うことだ。
美術館の品はたぶん前者が主だろうけれど、
パロディとか、TVのものまね選手権の「ものまね」は後者の意味合いが強い。
駄洒落も言葉の「ものまね」である。
あと
清水ミチコがCDの冒頭で
「すべての芸術は模倣にはじまり模倣に終わる。
本日はようこそいらっしゃいもほー」
と言っていたのも想い起こされる。
荷物をロッカーに置き去りにして、他を回ってから戻ろうかとずっこいことも考えたが^^;、
すでに4時近くなっていたので閉館の5時に間に合わないといけないから、やめた。
三越の向かいにある、島根県のアンテナショップ
へ。漬け物と菓子を買った。
姉から、アンテナショップのスタンプラリーを開催中との情報をもらったもので、
さっそくスタンプをもらって粗品をゲット^^
ここから地下鉄は一駅刻みで。
神田ではブックファーストで新刊書・雑誌を買って、
金券屋で5000円のパスネットを2枚。
末広町からはちょっと歩くのだけれど
アキバのヨドバシへ。
DVDメディアを買って品物を整理していたら、
ハンドタオルが見あたらない。これはいかん。集中力がキレかけている。
帰ることにした。
地元直通の地下鉄に乗ったら、ずっと入れてた尻ではなく、前のポケットにタオルがあった^^;