つむじ風

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保守の旗印は?

 衆院選での自民党惨敗の責任をとって総裁辞任を表明した麻生太郎首相の敗北の弁が気になった。「自由民主党が保守の魅力を十分に発揮できていなかった。(遊説で)保守を強調したのは間違いではなかった」

 自民党の支持基盤である保守層を固める狙いがあったが、投票日の出口調査では、自民支持層の約3割が民主党候補に流れた。訴えた保守の中身は民主党の「日の丸」問題であり、イデオロギー的な含みがあった。

 一方の鳩山由紀夫民主党代表は「革命的」という表現を使った。一歩間違えれば体制転覆を連想させるが、国民の多くはイデオロギー的な表現とはとらえず、「政権交代」をイメージした。

 保守に相対するのは政治勢力では革新、理念ではリベラルだろう。だが、55年体制下で革新を代表した社会党はもはやなく、リベラルの理念を支える護憲勢力も衰退。イデオロギー対立の時代は冷戦終えんとともに終わっている。

 首相は民主党の「バラマキ」を批判したが、自民党を長年支配した保守本流勢力は成長路線のまさに「バラマキ」だった。麻生氏の言う保守がいい悪いではない。具体像が明確ではないのだ。

 米国では90年代、約40年の民主党下院支配を終わらせた共和党が「保守革命」を起こし、財政規律など「小さな政府」を徹底させた。日本でも問われるのは保守再生に向けた旗印だろう。【及川正也】

毎日新聞 2009年9月10日 東京朝刊

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