「Yes,we can!」「CHANGE!」といった名フレーズを生み出したバラク・フセイン・オバマ米大統領の名演説とクラシック曲をミックスしたCD「オバマ・クラシック」(エイベックス)が30日に発売される。これまで行ったオバマ大統領の演説のバックに、クラシック曲が流れるという珍しい構成で、感動的と言われる演説が、さらにスケールアップする。
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数々の印象的な言葉を繰り出し、アメリカのみならず世界中をとりこにしたオバマ大統領の演説が、クラシックと融合した形でCD化されることになった。収録された演説は、08年11月4日に大統領選挙の一般投票で歴史的な勝利を収めた際、米・シカゴで行った勝利演説。さらに04年にボストンで開催された民主党大会での基調演説など。
聴衆に訴えながら、雰囲気を盛り上げていく独特の演説手法に合わせ、それに合うクラシック曲を演説に乗せる形で9作品が収録されている。もはや代名詞ともなった「Yes,we can!」「CHANGE!」などの言葉も入っている。
CDを制作した関係者は、これらキーワードに加え、オバマ大統領の演説がスピード、強弱、音程といった要素において、音楽的であることに着目。同様に展開するクラシック曲を演説にかぶせたら、より感動的になるのでは!と企画した。
政治家が公の場で話したことは著作権などの権利は発生しない。ただそれをまとめた出版などの際には本人の許可が必要という。そのため、ダメもとでアメリカ大使館に問い合わせたところ「これに関してオバマ側からクレームすることはあり得ません。堂々とやってください」との返事をもらい制作に着手。演説および演説時の写真は、それぞれ録音したCNNなどに使用許可をもらい作品化した。
演説の感動が2倍になると関係者はPRするが「日本でも、長く愛される首相が出てきたら、同様にCD化するかも」と話していた。