「思想」な人が、ソシュールとか読んできて言語学を語ったりするのはいい加減にしてもらいたい。あなたが読むべきはソシュールでもヤコブソンでも、ましてやチョムスキーでもなくて、フロムキンだろうが、という大変真っ当なご意見があった。ここでフロムキンというのは人の名前で、版を重ねる言語学の定番教科書を指している(「あかずきん」でそれをかぶっている少女を指すようなものだ)。

 その分野では常識であることが、外からはなかなか分かりにくい。特に分かりにくい本を読むのが勉強だと思っている人たちからすると、とってもわかりやすく書いてある「教科書」を読むことに思い至らなかったりする。

 以下のリストは、まったくのやっつけだが、とりあえずあげてみる。

・物理学
(本命)ハリディ 
物理学の基礎〈1〉力学物理学の基礎〈1〉力学
(2002/02)
D. ハリディJ. ウォーカ

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物理学の基礎〈2〉波・熱物理学の基礎〈2〉波・熱
(2002/10)
D. ハリディJ. ウォーカー

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物理学の基礎[3] 電磁気学物理学の基礎[3] 電磁気学
(2002/11)
D. ハリディJ. ウォーカー

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(大穴)ファインマン

ファインマン物理学 (1)ファインマン物理学 (1)
(1986/01)
ファインマン

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ファインマン物理学 (2)ファインマン物理学 (2)
(1986/02)
ファインマン

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ファインマン物理学 (3)ファインマン物理学 (3)
(1986/01)
ファインマン

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ファインマン物理学 (4)ファインマン物理学 (4)
(2002/09)
ファインマンレイトン

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ファインマン物理学 (5)ファインマン物理学 (5)
(1986/04)
ファインマン

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ジャクソン 電磁気学
電磁気学 (上) (物理学叢書 (90))電磁気学 (上) (物理学叢書 (90))
(2002/07)
J.D.ジャクソン

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ジャクソン電磁気学〈下〉 (物理学叢書)ジャクソン電磁気学〈下〉 (物理学叢書)
(2003/02)
J.D. ジャクソン

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桜井純『現代の量子力学』
現代の量子力学〈上〉 (物理学叢書)現代の量子力学〈上〉 (物理学叢書)
(1989/02)
桜井 純

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現代の量子力学〈下〉 (物理学叢書)現代の量子力学〈下〉 (物理学叢書)
(1989/05)
桜井 純

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・化学
マッカーリ「物理化学ー分子論的アプローチ」
物理化学―分子論的アプローチ〈上〉物理化学―分子論的アプローチ〈上〉
(1999/12)
D.A. マッカーリJ.D. サイモン

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物理化学―分子論的アプローチ〈下〉物理化学―分子論的アプローチ〈下〉
(2000/02)
マッカーリサイモン

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「シュライバー・アトキンス無機化学」
シュライバー・アトキンス 無機化学〈上〉シュライバー・アトキンス 無機化学〈上〉
(2008/01)
Peter AtkinsJonathan Rourke

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シュライバー・アトキンス 無機化学〈下〉シュライバー・アトキンス 無機化学〈下〉
(2008/07)
アトキンスJonathan Rourke

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マクマリー「有機化学」
マクマリー有機化学〈上〉マクマリー有機化学〈上〉
(2009/02)
マクマリー

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マクマリー 有機化学〈中〉マクマリー 有機化学〈中〉
(2009/03)
マクマリー

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マクマリー有機化学〈下〉マクマリー有機化学〈下〉
(2009/03)
マクマリー

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・生物学
(本命)「キャンベル生物学」
キャンベル生物学キャンベル生物学
(2007/03/24)
小林 興、

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(対抗)Purves「Life:The Science of biology」
Life: The Science of BiologyLife: The Science of Biology
(2009/10/12)
David SadavaH. Craig Heller

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(その他)
細胞の分子生物学
細胞の分子生物学細胞の分子生物学
(2004/11)
Bruce Alberts

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ヴォート生化学
ヴォート 生化学〈上〉ヴォート 生化学〈上〉
(2005/02)
D. ヴォートJ.G. ヴォート

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ヴォート 生化学〈下〉ヴォート 生化学〈下〉
(2005/03)
Donald VoetJudith G. Voet

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・生態学
(本命)ベゴン「生態学」
生態学―個体・個体群・群集の科学生態学―個体・個体群・群集の科学
(2003/04)
マイケル ベゴンコリン タウンゼント

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・人類学
(本命:自然人類学)ストリンガー「ビジュアル版人類進化大全」
ビジュアル版人類進化大全ビジュアル版人類進化大全
(2008/04/11)
クリス・ストリンガーピーター・アンドリュース

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(本命:社会人類学)ヘンドリー「社会人類学入門」
社会人類学入門―異民族の世界社会人類学入門―異民族の世界
(2002/08)
ジョイ ヘンドリー

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(対抗)バーナード
人類学の歴史と理論 (明石ライブラリー)人類学の歴史と理論 (明石ライブラリー)
(2005/02/02)
アラン バーナード

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・心理学
(本命)ヒルガード
ヒルガードの心理学ヒルガードの心理学
(2005/11)
スミスバーバラ・L. フレデリックソン

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(対抗)Stevens' handbook of experimental psychology
Stevens' Handbook of Experimental Psychology, Learning, Motivation, and EmotionStevens' Handbook of Experimental Psychology, Learning, Motivation, and Emotion
(2004/02/05)
不明

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・言語学
(本命)フロムキン 
フロムキンの言語学フロムキンの言語学
(2006/06)
ビクトリア フロムキンニーナ ヒアムズ

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(対抗)ランゲージ・ファイル
ランゲージ・ファイル―英語学概論ランゲージ・ファイル―英語学概論
(2000/09)
オハイオ州立大学言語学科、

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・経済学
(本命)マンキュー 
マンキュー経済学〈1〉ミクロ編マンキュー経済学〈1〉ミクロ編
(2005/09)
N.グレゴリー マンキュー

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マンキュー経済学〈2〉マクロ編マンキュー経済学〈2〉マクロ編
(2005/09)
N.グレゴリー マンキュー

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(対抗)クルーグマン 
クルーグマン ミクロ経済学クルーグマン ミクロ経済学
(2007/09)
ポール クルーグマンロビン ウェルス

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クルーグマンマクロ経済学クルーグマンマクロ経済学
(2009/03/20)
ポール・クルーグマン

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・政治学
(本命)Heywood 
Politics (Palgrave Foundations S.)Politics (Palgrave Foundations S.)
(2007/05/29)
Andrew Heywood

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(補完)キムリッカ
新版 現代政治理論新版 現代政治理論
(2005/11)
W. キムリッカ

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・社会学
(本命)ギデンズ 
社会学社会学
(2009/03)
アンソニー ギデンズ

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(対抗)スメルサー
グローバル化時代の社会学グローバル化時代の社会学
(2002/02)
ニール・J. スメルサー

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(古いけど良書)ブルーム
社会学―学生版社会学―学生版
(1988/07)
ブルーム

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(偏向してるが非常に使える)コリンズ
ランドル・コリンズが語る社会学の歴史ランドル・コリンズが語る社会学の歴史
(1997/08)
ランドル コリンズ

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・宗教学
(本命)Religions of the World (11th Edition)
Religions of the World (11th Edition) (MyReligionKit Series)Religions of the World (11th Edition) (MyReligionKit Series)
(2008/12/22)
Lewis M. HopfeMark R. Woodward

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(対抗)マクガイア「宗教社会学」
宗教社会学宗教社会学
(2008/05/15)
メレディス・B. マクガイア

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・数学おまけ
(本命)寺沢 寛一『自然科学者のための数学概論 増訂版改版』
自然科学者のための数学概論 増訂版改版自然科学者のための数学概論 増訂版改版
(1983/05)
寺沢 寛一

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(追記)
 リストを作ってみて、ほとんどの「教科書」が、英語(ほとんどがアメリカ製)の教科書かその翻訳、になってしまったのに気付いた。
 これは「一人で読めて大抵のことは載っている」というコンセプトで選んだせいである。
 
 アメリカの教科書は、日本のものに比べると、カラフルでグラフィカルで、厚くて重い。大学レベルでもそうだが、中等教育の段階だと、この差がもっと大きくなる(だから多くの州で、教科書の購入者・所有者は州や自治体で、教室に備え付けで、生徒はそれを借りて使うというシステムである)。

 だが一番の違いは、アメリカの教科書が、生徒が自分ひとりで本文を読み,図を見て理解できる「読み本」タイプであり、教師が授業で補完しないと学ぶべき内容が完成しないタイプの、いわゆる「授業書」ではないところだろう。

 日本でも、教科書は「読み本」であるべきか、それとも「授業書」であるべきか、ということが論じられてきた経緯がある。結果、少なくとも高校までの教科書は、薄くて情報量が少ない、「授業書」であり、それだけでは生徒の独習が不可能(といえなくとも難しい)ものになっている(図はかえって実際の観察眼を損なうと考えて,いっさい図を掲載しない教科書まであった)。

 このあたりが原因で、日本では「教科書=つまらない本、読んでも仕方がない本」といったイメージが定着してしまってるんだろうか?

 時代とジャンルと対象者によっては、市販書で「読み本」の代替物として機能していたものが存在したのだけれど(私の世代だと学研の「ひみつシリーズ」とかね)。 まあ、「参考書」というのも、そういうニッチ狙いかもしれない。

 独学可能な「読み本」としての洗練度をあげるため、章の最後には練習問題や重要用語のまとめ、本文とは独立した充実したコラム(その中にはその分野で画期となる研究を行った研究者の伝記なども含まれる)、それにキャリア・ガイダンス(この科目を勉強するとどんな職業につけるかを紹介したもの)などが多くの場合、ついている。
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