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【社会】

補助金獲得で自民前議員口利きか 全精社協事件

2009年9月26日 13時02分

 大阪地検特捜部に元事務局次長五月女定雄容疑者(58)が逮捕された社会福祉法人「全国精神障害者社会復帰施設協会(全精社協)」が、2008年度に厚生労働省の調査研究名目の補助金1980万円を獲得した際、厚労副大臣の経験がある自民党前衆院議員が口利きをしていた疑いがあることが26日、厚労省関係者への取材で分かった。

 協会が07〜08年度、前議員の政治資金パーティー券140万円分を購入していたことが既に判明。両年度の補助金約5千万円を不正流用した疑いがあり、特捜部は補助金適正化法違反容疑での立件も視野に捜査しており、交付決定の経緯を慎重に調べる。厚労省も内部調査している。

 内部資料などによると、協会は07年度、応募、選考を経て「障害者自立支援調査研究プロジェクト」などの4種類の補助金、計約4200万円の交付を受けた。

 08年度も同じ補助金に応募したが5月の1次募集の審査では「研究内容が有効ではない」などの理由ですべて落選。9月の2次募集は、障害福祉課の推薦を受けて応募し、精神障害者の社会復帰施設に関する補助金1980万円を獲得した。

 厚労省関係者によると、1次募集で落選後、当時衆院厚生労働委員だった前議員から障害保健福祉部に「全精社協への補助金をちゃんとやるように」などと交付を促す電話があったという。

(共同)
 

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