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NY円、一時89円台に G20議論受け、7カ月ぶり

2009年9月26日1時10分

 【ピッツバーグ(米ペンシルベニア州)=丸石伸一】25日のニューヨーク外国為替市場は、海外市場で円高ドル安が進んだ流れを引き継ぎ、円買いドル売りが先行した。円相場は一時、前日午後5時時点より1円70銭円高ドル安の1ドル=89円56銭まで上昇し、2月12日以来約7カ月ぶりに89円台をつけた。

 25日の20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)で、「国際的な不均衡の縮小」に向けて各国が協調することで一致する見通しが強まったことから、経常黒字の多い日本に円高圧力がかかり主要通貨に対してドル安が進むという思惑が強まって、円買いドル売りが膨らんだ。

 さらに、藤井裕久財務相が24日のガイトナー米財務長官との会談で「(自国の)通貨安政策に私は反対だ。円はそのように対応する」と述べ、円高阻止の為替介入に否定的な姿勢を改めて表明したことも材料視され、円高ドル安に拍車がかかっている。

 円は今年1月下旬、1ドル=87円10銭前後まで上昇した後、いったん値を下げた。だが最近は、景気回復期待などからドル安基調が続いており、「金融危機回避のための世界的なドル供給の結果、ドルが市場にあふれているため、ドル売り優勢の展開が当面続く」(大手銀行のディーラー)との見方が出ている。

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