07年の聖香油ミサ
本日午前10時から、新潟教会において、聖香油ミサが捧げられました。教区で働く司祭団が司教と共にミサを捧げることによって、一致を目に見える形で現し、同時に主による司祭職制定に感謝しながら自らの叙階の日を思い出して、叙階の誓いを新たにする日です。またこのミサの中では、司祭の秘跡執行に不可欠な油の祝福と聖別も行われます。距離の問題もあり、秋田からは代表として横手教会のオマン師だけの参加でしたが、それ以外の地区で働くほぼすべての司祭が集まりました。また本日は、新潟教会だけではなく新潟県内の教会や山形教会からも信徒の方の参加を頂きました。ありがとうございます。
ミサでは説教に続いて、司祭団は叙階の誓いを新たにします。これにはいくつかの形式があり、現在の日本語訳では司教の呼びかけに応えて沈黙の内に誓いを新たにする祈りを捧げることになっていますが、翻訳作業が進められている改訂版では、司教の問いかけに司祭団が答える形が採用される予定となっています。ここで司祭は、原点に立ち帰り、主から与えられた使命を再確認します。
奉献の際に三人の司祭が祝福・聖別される油を運んできて司教に渡します。奉献文の終わりに、まず病者の油の祝福が行われます。聖体拝領祈願が終わると、司教は祭壇前に準備されたテーブルに進み出て、まず洗礼志願者の油を祝福します。それに続いて聖香油の聖別です。司教は用意されたオリーブ油に香料を注ぎ、さらに容器を手に持って口を近づけて息を吹き込みます。そして聖別の祈りです。長いです。祈りはたいてい感謝をしてから記憶を述べるのですが、ここではなんといっても天地創造から始まります。オリーブの木を作ってくださったこと、ダビデ王のこと、ノアの洪水のこと、モーセとアーロンのこと、そしてイエスのヨルダン川での洗礼に至ります。そして「こうして、ダビデの預言は成就し、キリストはすべての兄弟を越えて喜びの油を注がれている方であることが示されました」と結びます。
ここで参加しているすべての司祭が、油に向かって右手を差し伸べます。祈りを唱えながら司教は、十字架のしるしをもって油を聖別します。続いてこう唱えます。「この油はキリストのとうとい名にちなんでクリスマと名づけられ、あなたはこれを祭司・王・預言者・殉教者の上に注がれました。」長い聖別の祈りは、旧約から始まって今に至るまでの歴史の流れの中で働き続ける神の力を実感させるものとなっています。規則では聖香油にはオリーブ油、または事情に応じて植物性の油を使うことになっていますが、混ぜる香料は、伝統的にバルサムが使われますが、指定はされていません。バルサムは常温では固まっているので、油と混ぜるのがとても難しいのですが、今回はそれ以外の液体状の香料を使ってみました。
新潟教会の明日は、聖木曜日、主の晩さんのミサが午後7時から捧げられます。
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