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機動隊が球界参入!来年9月チーム発足「都市対抗」目指す

9月25日8時0分配信 スポーツ報知

 警視庁機動隊が球界に参入、来年9月から硬式野球部として本格活動を目指すことになった。東京・立川に拠点を置く第4機動隊に野球経験のある警察官を配転させ、チームを結成。最終的には社会人の最高峰である都市対抗野球出場を目指すといい、東京Dに“桜の代紋”として知られるシンボルマーク「旭日章」の応援旗がひるがえる日が来そうだ。

 今年、日産自動車(神奈川)が休部するなど名門チームの活動休止、廃部が相次いでいる社会人野球界に“救世主”が現れた。警視庁警備部の機動隊が硬式野球部を発足させることが分かった。警視庁の各機動隊には重要施設警備などの業務をこなしながら、特定の競技を専門とする「スポーツ小隊」がある。これまでもレスリングや射撃などで五輪出場を果たしているが、今度は野球で勝負する。

 スポーツ小隊は特に体力があり、団結力が強いことが売り。警備部幹部は「チームプレーを重視する野球経験者は願ってもない人材。就職の一つの選択肢にしてほしい」と期待する。野球部結成にあたり、4万人の警視庁警察官の中から、25歳前後の警察官の採用時の履歴書を再点検。およそ15人の甲子園出場経験者がいたという。第4機動隊の中には02年夏の甲子園に神奈川代表として出場した桐光学園の外野手もいる。この第4機動隊に各機動隊から経験者を集め、監督は日大三(東京)の投手として甲子園に出場した警部補が務める予定だ。

 「一つの部隊に経験者を集めるのは、部隊行動が一緒になれば、通常業務の合間に練習がしやすいというメリットがある」と関係者は説明。グラウンドについては立川周辺で使用可能な球場を探しているが、専用球場を作ることもあるという。

 今後、選手のスカウトにも力を入れる。「安定した公務員の立場でプレーが続けられる」とアピールして勧誘。野球の実績があれば、ほかの競技同様に採用試験で優遇措置が受けられる見通しだという。

 官公庁の硬式野球部で統括団体の日本野球連盟に登録している例としては、航空自衛隊千歳(北海道)がある。企業チームが減小する中で、安定した生活が保障され、かつ野球が存分にプレーできるとなれば、人気は出そう。今後、チームとしての骨格を作り、日本野球連盟に登録。来年9月からの正式活動を目指していくことになるが、高校、大学球児からの注目を集めそうだ。

 ◆機動隊とスポーツ 警視庁には第1〜第9機動隊、特科車両隊の計10隊が配置されている。テロや過激派の制圧など犯罪の抑止、検挙活動に携わり、警備活動の中核を担う。スポーツでは第4はフェンシング、第7はバスケット、第8は相撲など隊によって種目が分かれている。第6機動隊のレスリング部は“エリート軍団”として名高い。柔道、剣道、陸上などの個人競技だけでなく、団体競技も盛ん。大阪府警ラグビー部はトップウエストに参戦し、警視庁のアメリカンフットボール部もXリーグ2部に参加している。

 ◆都市対抗野球大会 毎夏にトーナメント方式で行われる社会人野球の全国大会。第1回大会は1927年に行われ、41年は中止。43〜45年は戦争で大会中断もあった。開催球場は神宮だったが、38年から後楽園、88年から東京D。各地区代表は各予選で敗退したチームから合計5選手までレンタルできる制度がある。アマ時代に野茂英雄(元ロイヤルズ)、小笠原道大(巨人)、内海哲也(巨人)らも本大会に出場している。09年の優勝はホンダ(狭山市)。

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最終更新:9月25日8時0分

スポーツ報知

 

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