オバマ氏に「希望の香り」　国連総会でチャベス大統領

　【ニューヨーク共同】左派の反米主義者として知られるベネズエラのチャベス大統領は２４日、国連総会の一般討論で演説、「今は（ブッシュ前米大統領のような）硫黄臭はしない。希望の香りがする」と怪気炎を上げた。同大統領は３年前の演説でブッシュ氏を「悪魔だ。ここに硫黄臭が残っている」と発言、ひんしゅくを買ったことがある。

　チャベス大統領はオバマ氏について「（故ケネディ大統領のような）知的な人物」と評価。ケネディ氏を暗殺した銃弾から神がオバマ氏を守ることを望むとも述べた。また、オバマ氏が左派系の大統領を追放したホンジュラスのクーデターを非難したことなどを称賛。米政府が対キューバ制裁の解除に踏み切ることに期待を示した。

　“毒舌”ぶりを自覚してか、聴衆に「私に靴を投げないで」と語り掛け、イラクで靴を投げ付けられたブッシュ前大統領を皮肉る余裕も見せた。