〜ホームページングサービス「GoodPage」〜
ホームページの更新があるごとに開発ベンダーやコンピューター担当者等専門家へ依頼をしていると費用も時間もかかります。
しかし、ホームページの更新をコンピューターに素人の自分たちで出来れば、情報発信がタイムリーとなり、費用もかからなくなります。このようなニーズに答えるソリューションがあります。
今回は、このような悩みを解決するソリューションを提供しております株式会社グッドツリーの代表取締役社長 西原 翼さんに、財団法人仙台市産業振興事業団の岡田ビジネス開発ディレクターがお話を伺いました。
[写真] 株式会社グッドツリー
代表取締役社長 西原 翼 氏
岡田BDD:
社長は中国出身ということですが、中国の西原さんがなぜ仙台の地に会社を設立したのですか?
西原社長:
私は中国出身で、来日したのは15年前でした。そのきっかけは当時「文化オリエント株式会社」(現在「グレープシティ株式会社」)のダニエル社長(現在グレープシティ株式会社の会長)に誘われて日本に来ました。任せられた仕事は自社製品のオフショア開発でした。最初はプログラマから始まりSEを経てブリッジSEとしてオフショア開発を行いました。10年間、グローバル戦略により「グレープシティ」の売り上げは10倍以上に増えました。しかし、世界はフラットに成りつつある一方、地方のIT企業はまだ下請け中心で閉塞感をすごく感じていました。今までのノウハウと中国との繋がりを活かし、仙台の中小企業と一緒にグローバル的なビジネスモデルを作ることができるのではないかと、5年前にグッドツリーを立ち上げました。第二の故郷仙台・杜の都で「良い樹になる」という思いを込めて社名を「グッドツリー」にしました。これからは、日中の架け橋として地域振興に少しでも貢献できればと思います。
岡田BDD:
では社長は仙台にどのような樹を育てていきたいと思っていますか?
西原社長:
事業計画として5年後、10年後の会社規模とか売上目標を立てていますが、もっと分かりやすく言いますと、会社の目標は皆さんにいいと言われる会社にしたいたいですね。
岡田BDD:
いい会社とは?
西原社長:
お客様が満足できること。社員が幸せであること。地域からも尊敬されること。
また、会社ですから継続してビジネスをすることが大事です。
そのため強く且つ安定したビジネスモデルを作りたいですね。
岡田BDD:
そのビジネスモデルを伺う前に、まずは会社の概要を教えて下さい。
西原社長:
社員は6名で、中国人が4名います。4名のうち3名は私と同郷の西安から優秀な人材を連れてきました。
岡田BDD:
中国の方は全員帰化していますか?
西原社長:
10年たたないと帰化できないので、今までビザを2回申請しています。結婚している社員もいて奥さんも日本に連れてきています。基本的には日本で長期に働きたい人を募集して連れてきています。
岡田BDD:
中国の方は昔の日本人のように目も輝いており今後とも成長が期待できますね。では現在の事業内容について教えて下さい。
西原社長:
事業内容については、次の三つを中心にしております。
1.オフショア開発
2.組込み開発
3.自社製品開発
オフショア開発を行うために人材豊富な西安で合弁会社を設立し、西安ソフトウェアパーク内の開発センターと提携しオフショア開発モデルを作りました。西安では、大学が100校ほどありまして上海、大連と比べると、人材豊富・高い技術力・低コスト・定着率が高いなどの優位性があります。また国の支援政策もありオフショア開発に最適な地域と思います。
しかし、オフショア開発にはいろいろな課題があります。例えば、言葉の壁・業務知識・品質問題など、今までに失敗した例が少なくありません。私自身も以前の会社でブリッジSEに携った当初は大変苦労しました。いろいろなことを経験し失敗を乗り越え、パッケージの開発を成功裡に収めたという自信があります。
ブリッジSEは、オフショア開発のキーパーソンとなる大変重要な役割です。しかし、ブリッジSEは現場で自らが悩みながら育つしか方法がないのです。そのためプロジェクトを牽引する優秀なブリッジSEの人材が不足しており、そのことがオフショア開発のネックになっています。弊社は中国から優秀な技術者を日本に招聘し現場でブリッジSEを育てています。
その成果として、自社のブランド製品であるホームページングサービス:GoodPageを開発することができました。
岡田BDD:
GoodPageは具体的にどのような製品ですか?
西原社長:
サービス名は「ホームページング」サービス:製品名はGoodPageです。
「ホームページング」は弊社が名付けた造語です。
簡単にいうと、今までの静的なホームページを動的にさせるのがホームページングサービスです。「動的」の意味は、誰でもが、好きな時間に・好きな場所で簡単にホームページを更新するということです。
ホームページは常に新鮮な情報を発信できないと、ページ自体の発信情報が古くなり会社のイメージダウンにつながってしまいます。
今まではホームページの更新をしたいときには専門業者に頼んでいます。その場合自分の意図するホームページを作成するには、自分の意図を通じさせるためのやり取りに多くの時間と手間をかけた上に多額の費用がかかります。
変更したい内容を知っている自分が簡単にページを更新できればこれらの課題を解決することができます。
業界用語ではCMS(コンテンツ・マネージメント・システム)と呼ばれています。
しかし、CMSは殆どがアメリカの技術者により作成したオープンソースの管理画面によってコンテンツを編集するようになっています。ホームページが複雑になるとやはり専門家でないと使えないという問題が出てきています。
当社のGoodPageは、使い易さを最も重視して開発いたしました。
基本的には、マニュアルを読まなくても誰でも特に素人でもすぐ使えるようなシステムを目指しました。
現在、GoodPageはお客様のニーズに合わせPRO版とEASY版を提供しています。
EASY版は、今までホームページを持っていないお客様をターゲットにしています。
業種に合わせたテンプレートを各種用意しており簡単に迅速に作成できる事を狙っておりまた安価を謳って提供しております。ホスティング料金を含み、月額9,800円で利用可能です。しかも、3ヶ月間無料のお試し期間を設けています。今までのホスティング契約、ホームページデザイン、ホームページ更新をEASY版は一本化して提案できます。
PRO版は、既にホームページを持っているが専任の方がいない為に最新情報の更新が遅れる等で困っている企業または自治体をターゲットにしています。特徴の一つは、ホームページのデザインとホスティングはそのままで、専門外のお客様自身が簡単に更新できる更新機能を提供いたします。さらに、ホームページ全体ではなく必要な部分だけの対応も可能です。お客様の財産を活かしコストを最小限に抑えながらGoodPageの良さを活用することができます。
岡田BDD:
GoodPageはオープンソースのCMSを貴社の中国人SEが自社内でカスタマイズして作成したと認識してよろしいですか?
また著作権・販売権はグッドツリーが持っているということですか?
西原社長:
そうです。
岡田BDD:
EASY版とPRO版とのお客様の層が異なりますが、それぞれのマーケテングも異なりますね。PRO版は個別企業ごとの訪問販売になりますが、EASY版は個人経営企業等への大量販売を目指すことになるように思いますがどのようなお客様をターゲットにしていますか?
西原社長:
EASY版とPRO版のターゲットは異なります。EASY版はホームページをもっていないお客様をターゲットにしていますし、PRO版はすでにホームページを持っているお客様がターゲットになります。
岡田BDD:
GoodPageの導入実績はどうですか。また、購入したお客様は自らコンテンツの修正を行っていますか?
西原社長:
GoodPageは、販売開始して間もないですが、お蔭様で評判は良く既に大学、大手建設業、また市内幼稚園などPRO版を中心に多数の導入実績があります。また今後東北大学・東北地方の自冶体へも提案しようと思っています。このたび財団法人仙台市産業振興事業団からGoodPageが拡販の助成対象事業にも認定されましたので本助成を活用して先ずはGoodPageの名前を大いに売り込んでいきたいです。
ページ等のコンテンツの修正は基本的にお客様が行っております。お客様から依頼されれば弊社でも代行しますがほとんどありません。