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日本最古の自転車公開 発明者の故郷福島・桑折で
 | 一般公開される1人乗り三元車=トヨタテクノミュージアム産業技術記念館 |
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現存する日本最古の国産自転車「三元車」を発明した鈴木三元の故郷、福島県桑折町で、26日から10月25日まで、実物が初めて一般公開される。子孫の5代目鈴木三元さん(84)を中心に進める三元車復元プロジェクトの一環。実物を間近で見て、歴史的価値と魅力を感じてもらおうと企画された。
三元車は1876(明治9)年に発明された。材料はカシやケヤキ、クリなどの木と鉄。直径70センチの前輪が二つ、直径1メートルの後輪が一つあり、ペダルを交互に踏んで進む。人力で走る交通手段が必要と考えた初代三元が60歳で自転車製作を思い立ち、私財を投じて完成させた。 現存する三元車は、トヨタテクノミュージアム産業技術記念館(名古屋市)に収蔵された1台だけとされる。通常は一般公開されていない。
何度失敗してもあきらめなかった三元の精神を次世代に伝えようと昨年、桑折町民は三元車復元プロジェクトをスタートさせた。実物を採寸して設計図を完成させ、現在は町の職人が部品の製作に励む。記念館は町民の気持ちに応え、初めての貸し出しを承諾した。
子孫の鈴木さんは「三元車の実物から、初代三元が抱いた夢やロマン、不屈の精神を見いだしてほしい」と話している。 入場無料。ギャラリートークも予定されている。連絡先は事務局の桑折町産業振興課024(582)2126。
2009年09月24日木曜日
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