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１０カ月連続前年割れ　「ゆいレール」１日平均乗客数2009年9月22日

沖縄都市モノレールの１日平均乗客数月別比較

　昨年秋以降の不況による観光客の減少などから、沖縄都市モノレール（ゆいレール、那覇市、比嘉良雄社長）の利用状況に逆風が吹いている。２００９年８月の１日平均乗客数は４月以降最多の３万６８８７人だったが、前年同月に比べ８．２％減少した。１０カ月連続で前年同月を下回り、減少幅は開業１年後の０４年８月（前年同月比２９．４％減）に次ぐ規模だ。駅付近に大型書店ができた美栄橋駅で乗客が増える一方、再開発が進む旭橋駅では減少するなど、沿線開発の効果も明暗が分かれている。
　０８年度の１日平均乗客数は３万７５４５人となり、初めて前年度を下回った。０９年度の乗客目標は３万８千人と０８年度目標の３万９千人から下方修正したが、目標達成は難しい状況だ。
　４〜８月の駅別１日平均乗客数は、那覇空港駅が前年同期比１３・１％（６１０人）減の４０５８人、おもろまち駅が１７・４％減の３７７３人と観光客がよく利用する駅で落ち込みが激しい。両駅以外でも乗客数が減る傾向にあり、同社は「地元客の交通手段が自転車や小型バイクにシフトしているのではないか」とみている。
　美栄橋駅付近では４月に大型書店が開店。４〜８月の乗客数は前年同期比７・５％増加した。一方、６月に南部合同庁舎が開庁した旭橋駅では４〜８月は同２・６％減少した。同社は「旭橋の再開発はまだ途中で今後効果が出てくるのではないか」と期待する。
　同社は、新型インフルエンザの流行などから今後もしばらく厳しい状況が続くと分析。「沿線の商業施設と連携して観光客の利用を促進したいが、なかなか即効性のある対策はない」としている。


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