秋の大型連休の最終日だった23日、ETC割引の効果もあり、中央自動車道上り線は首都圏に戻る車で渋滞した。巻き込まれたドライバーからは、民主党政権の掲げる高速道路無料化に対し、賛否両論が聞かれた。
日本道路交通情報センターによると、中央道上り線は、22日午後7時に小仏トンネルを先頭に55キロ渋滞したのをピークに、23日も同区間で19キロ渋滞した(午後3時現在)。
上り線の談合坂サービスエリア(SA)は車でごった返しており、家族と南アルプス市の友人宅を訪れた帰りの東京都世田谷区、会社員、坂倉洋一さん(46)は「無料化でこれ以上込むようなら、出かける気もうせます」とうんざりした様子だった。
一方、ETC割引で土日祝日の利用客が約1割増えたという同SAのガソリンスタンドの男性従業員は「平日の利用客増加が見込める」と無料化への期待をにじませた。
観光バスの運転手、秋元洋之さん(58)は「環境への負荷を考えたら無料化なんてしない方がいい」と話した。
小沢鋭仁環境相は、高速道路を無料化した場合の二酸化炭素排出量を調査する意向を示している。【沢田勇、春増翔太】
毎日新聞 2009年9月24日 地方版