白石加代子の源氏物語
瀬戸内寂聴現代語訳による「若菜上下」
9月26日 中日劇場
【社会】東山のチンパンジーも“政権交代” 世襲待てず!?父から奪取2009年9月24日 夕刊
自民党から民主党へと政権交代し、鳩山由紀夫内閣がスタートした日本。その陰で、名古屋市千種区の東山動物園で飼育されているチンパンジーの世界でも今月、“政権交代”が起きていた。新たにトップに立ったのは雄のリュウ(12歳)。父親のチャーリー(31歳)からリーダーの座を奪った。 飼育担当者らによると、野生のチンパンジーは15〜100頭の群れで生活。雄のチンパンジーの多くは、群れの中で1つでも順位を上げようとする。下位の2頭が同盟を結んで、トップを追い落としてしまう例もあるほどだという。 東山のチンパンジーの群れは、雄2頭、雌3頭の全5頭。チャーリーは1988年に来園して以来、20年以上トップに君臨していた。 序列に変化の兆しが見え始めたのは今年に入ってから。7月からはリュウが本格的に政権を固め始めた。 リュウは、雌に近づけないと暴れ回るように。毛繕いも積極的にこなし、雌たちの支持を集めた。屋内に入る時間になってもわざわざ屋外に残り、雌たちに「自分のいる外に残るか、チャーリーと一緒に屋内に入るか」の選択を迫った。 そして、総選挙が終わった9月、東山の権力闘争にも一つの結論が見えてきた。リュウはついに、チャーリーより先に餌を食べるように。さらに、チャーリーの目の前で、堂々と雌に近づくようになった。 12歳は、人間で言えば17、18歳。若きリーダーによる“政権奪取”だった。 トップの座を奪われたチャーリーは、このまま黙っているのか。それとも、再び“政権”を奪い返すのか。担当飼育員の中山哲男さん(45)は「よほどのことがないと復権は難しい」と説明する。 チャーリーはもともと、仲間に対する関心が低い。雌同士がけんかしても仲裁するのはいつもリュウ。チャーリーは知らん顔だ。 「リュウとチャーリーとでは、チンパンジーとしての器の大きさが違う」と中山さん。鳩山政権同様、東山でも当分、リュウによる新政権が続きそうだ。
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