2009年8月21日
役員賞与は利益処分ではない
役員賞与は役員報酬の一部
役員賞与に関する会計上の取扱は、会社法の改正に伴い大きく変りました。従来、役員賞与は儲かった利益からの分配すなわち利益処分の一つで、配当金などと同じ扱いでした。しかし、平成17年11月に公表された企業会計基準では、役員賞与も役員報酬と同様職務執行の対価と考え、「役員賞与は、発生した会計期間の費用として処理する」こと、となりました。
役員賞与の決定は株主総会
しかし、役員賞与は、会社定款に報酬等に関する一定の定めがない時は、従来どおり株主総会で決定されることには変りありません。
前期の役員賞与は今期の費用?
例えば3月決算の会社が5月に株主総会を行い前期の業績が良かったので役員賞与を支給することを決議した場合、前期の業績に対する役員賞与は今期の費用と言うことになってしまいます。こうなると、今期の業績が正しく判断できなくなってしまいます。
経理処理は
そこで役員賞与を支給する場合には以下の経理処理が必要となります。
3月決算で 役員賞与引当金繰入/役員賞与引当金
5月株主総会で 役員賞与引当金/未払役員賞与
支払時 未払役員賞与/現預金
役員賞与に関する会計上の取扱は、会社法の改正に伴い大きく変りました。従来、役員賞与は儲かった利益からの分配すなわち利益処分の一つで、配当金などと同じ扱いでした。しかし、平成17年11月に公表された企業会計基準では、役員賞与も役員報酬と同様職務執行の対価と考え、「役員賞与は、発生した会計期間の費用として処理する」こと、となりました。
しかし、役員賞与は、会社定款に報酬等に関する一定の定めがない時は、従来どおり株主総会で決定されることには変りありません。
例えば3月決算の会社が5月に株主総会を行い前期の業績が良かったので役員賞与を支給することを決議した場合、前期の業績に対する役員賞与は今期の費用と言うことになってしまいます。こうなると、今期の業績が正しく判断できなくなってしまいます。
そこで役員賞与を支給する場合には以下の経理処理が必要となります。
3月決算で 役員賞与引当金繰入/役員賞与引当金
5月株主総会で 役員賞与引当金/未払役員賞与
支払時 未払役員賞与/現預金
税務上は、ご存知のように、原則否認されますから3月決算で役員賞与引当金繰入額を否認しておけば処理は終わります。
今後は賞与引当金より役員賞与引当金
従来よく見られた賞与引当金が税務上認められなくなり、姿を消したのに変わって、今後は役員賞与引当金が頻繁に使われることとなると思われます。
従来よく見られた賞与引当金が税務上認められなくなり、姿を消したのに変わって、今後は役員賞与引当金が頻繁に使われることとなると思われます。
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