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道立紋別病院問題、10月上旬に西紋側が道に再度要請
(9月24日付け)
道との交渉が難航している道立紋別病院の西紋5市町村への移管問題。西紋5市町村の首長と議長らは10月上旬に道や道議会に対して、西紋側が示している提案の実現を求めて要請活動を行う方針だ。現在のところ、移管にあたっての西紋側の道に対する条件と、それに対する道の回答内容が大きくかけ離れていて、交渉の行方は混沌としている。
9月14・15日に行われた市議会定例会一般質問でも宮川市長は、市議らの質問に答えて、道の「回答」の見直しを求めていく考えを再度強調。
答弁のなかで宮川市長は、そもそも西紋5市町村による広域連合立病院という構想自体が、道が方向付けしたものだ、という認識を示し、今回の道の回答については「真意が計り知れない。本当に北海道は地域の医療を守ろうとしているのか」と困惑と怒りを表した。
そのうえで宮川市長は今後の移管協議について「西紋地域の提案により近づけて、一日も早く協議が整うよう全力を傾注したい」と述べている。ただ、「より近づけて」という表現に、一定の妥協点がありうることをにじませているように見える。
一方、17日に行われた北海道議会定例会の代表質問で、民主党・道民連合の三津丈夫道議が移管条件について「道と5市町村とが歩み寄ることが必要と考えるがどうか」と質問したのに対して高橋はるみ知事は「圏域の医療確保の観点から、移管後の紋別病院の将来像について地域とともに十分議論をし、理解を得てまいりたい」と述べている。明確な表現は避けているが、道側が「歩み寄る」可能性について否定的な姿勢であるようにも受け取れる。
いずれにしろ、交渉は予定のスケジュールより大幅に遅れていて、当初目指していた来年4月からの新病院スタートは事実上、無理となっている。
一方、道立紋別病院の医療機能等の充実を求める市民の会や、労働組合の組織・連合の西紋5団体と民主党紋別支部が、それぞれ地域医療を守ろうと道に訴える署名活動も行っている。連合・民主の署名は、西紋5市町村側が4月に提案した9項目の条件の「完全実現」を求める内容で、すでに目標の1万人の署名を集めている。
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