【ニューヨーク共同】鳩山由紀夫首相と李明博韓国大統領は23日午後(日本時間24日未明)、ニューヨークで会談し、未来志向の日韓関係構築を目指す考えで一致した。北朝鮮の核・ミサイル、拉致問題進展のため、北朝鮮が6カ国協議に早期復帰するよう日米韓3カ国の連携を強化する方針を確認した。 首相は「日韓は日本にとって最も重要な隣国関係だ」と表明。大統領も「互いに信頼できる関係、近くて近い関係を構築したい」と応じた。 首相は、小泉純一郎元首相の靖国神社参拝で日韓関係が冷却化した経緯を念頭に「新政権は歴史をしっかり見つめる勇気を持っている。未来志向の日韓関係を発展させたい」と表明した。ただ、両首脳とも歴史認識問題めぐる議論には踏み込まなかった。 韓国大統領府によると、首相は北朝鮮の弾道ミサイルについて「隣国として脅威を感じずにはいられない。対話を通じた解決が望ましいが、必要なら制裁も不可避だ」と強調。大統領も「北朝鮮が融和政策を取っているのは、国際社会が協調して制裁を行っているからだ」と指摘した。 大統領は、首相が表明した温室効果ガスを1990年比25%削減する中期目標を高く評価。両首脳は2004年以降、中断している経済連携協定(EPA)の交渉再開へ「政治レベルの努力」を行う方針で合意した。 韓国側によると、首相は気候変動や世界的な核軍縮など地球規模の課題で日韓が協力を強化するよう提案し、大統領も同意した。 |