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ギャンブル依存症の自助グループ/経験語る

2009年09月21日

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米国のギャンブル依存症治療の現状を語る大谷大・滝口直子教授=高松市国分寺町国分

ギャンブル依存症の人や家族らでつくる自助組織「GAハッピー高松グループ」が発足5周年を迎え、20日、高松市国分寺町国分の県青年センターで記念の集いを開いた。九州や関西からも同グループのメンバーが集まり「希望のメッセージ」をテーマにギャンブル依存症の実態や立ち直るまでの経験を語った。
 集いには約85人が参加した。大谷大(京都市)の滝口直子教授が講演で今夏訪れたアメリカの治療施設の様子を紹介し、「回復のための柱は仲間との支え合いと、ステップを踏んで現実と向き合い考え方や行動を変えること」と話した。滝口教授によると、アルコールや薬物に比べてギャンブル依存症の治療施設はアメリカでも少ないという。
 その後、参加者らが体験を発表。パチンコ店でのアルバイトを機にはまったパチンコで借金が膨らみ、1年前に幼い子どもを残して自殺を図ったという宮崎県の女性(36)は「どうすることもできず、とにかく逃げたかった。自分の存在が許せなかった」と語った。医師に勧められてグループに参加し、「仲間の前では素直になれる。いつか(離れて暮らす)子どもに会えるかもしれないという希望をもらった」と話した。
 アルコールとギャンブルの依存症だった長崎県の男性(63)は子どもの貯金箱のお金も使っていたと打ち明けた。20代後半で自助組織に参加し、毎日通ったという。「子どもが集まりについてきてくれた。幸せは金で買えると思っていたが、家庭の中にあるとやっとわかった。自助グループがなかったら死んでいたと思う」と話した。
 同グループは、高松市と三豊市で定期的にミーティングを開いており、問い合わせは電話(090・1000・5432)かEメール(ga−happy−takamatsu@ezweb.ne.jp)へ。

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