「戦極〜第十陣〜」(23日、さいたまCA)
白星デビューで“しあわせになろうよ”-。アテネ五輪柔道90キロ級銀メダリスト・泉浩(27)=プレシオス=が総合格闘技デビューとなるアンズ・ナンセン(26)=ニュージーランド=戦を前に、都内で会見した。親交があるカリスマミュージシャンの長渕剛(53)に直談判して、当日の入場テーマ曲を贈られたことを明かした。
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泉は「テーマソングは、長渕剛さんの曲を使わせてもらいます」と、誇らしげに話した。
長渕とは8月下旬に知り合い「すごいパワーを感じました」と、その存在感に感銘を受けたという。今月上旬には「直接お会いして、使わせていただくようにちゃんとお願いしました」とテーマソングとして使う了解を取り付けたという。
長渕は現在、アリーナツアー中。23日は名古屋で公演を行うため、観戦はかなわなかったが「同じ空の下で頑張ろう!」と、激励されたという。
泉は前日計量で、スピード減量を披露した。午後1時に行われた計量ではLヘビー級リミットの93キロを600グラムオーバーしたが、50分後の再計量を指定してサウナに直行。「これといって苦じゃない」と言う通り、会見の10分前には、リミットちょうどでパスした。
昨年の北京五輪では減量で苦しみ2回戦敗退の憂き目をみたが、当時よりも3キロ余裕があったためか「簡単なので。今でもそんなに苦しいわけじゃない」と、平然としていた。試合での柔道着の着用については「決まっていてもまだ言わない」とぼかしたり、自ら言い出した打撃勝負について「どっちがいいですかね?」とはぐらかしたりと、デビュー戦とは思えない、心理戦を仕掛ける余裕すら漂わせた。
会見では「初陣なので、なんとしても勝ちを収めていきたい」と、勝利への執念を見せた。テーマソングの曲目については「それはあした」と明かさなかったが、“長渕魂”を胸に、勝利の美酒で“乾杯”するつもりだ。