サブカテゴリー

また「軽さ」で波紋 公明代表発言に落選組が反発

 公明党の山口那津男代表が衆院小選挙区からの撤退を「選択肢としてあり得る」とした発言が党内に波紋を広げている。「将来的にあり得る」(ベテラン議員)と可能性を認める見方がある一方、再挑戦を目指す落選組は「結論を急ぐべきではない」と反発。山口氏は「党勢拡大のため、小選挙区で頑張る意味は大きい」と軌道修正を余儀なくされた。野党に転落した公明党の苦しい位置取りが浮かぶ。

 先の衆院選で公明党は小選挙区に太田昭宏前代表ら8人の候補者を立てたが全敗、比例代表と重複立候補しなかったため全員が落選した。今月中をめどに衆院選の総括を進めている。

 山口氏は撤退を「選択肢」と述べた15日夜のテレビ番組で「小選挙区は連立与党の実績を訴えるので、公明党らしさが伝わりにくい」と述べ、自民党と選挙協力で小選挙区に勝つことの困難さを指摘した。

 ところが、翌16日の両院議員総会では「選挙区、比例代表それぞれの良さがある」と強調。17日の党中央幹事会で小選挙区落選組のうち2人を党幹部に処遇し、再挑戦する構えを印象付けた。

 中堅議員は「代表の発言は支持者に影響が大きい。(支持母体の)創価学会から指摘されたのだろう」と背景を解説する。

 8日に代表に就任した山口氏は、政調会長時代にも発言の「軽さ」を指摘されたことがある。今回も「言葉が滑っただけ」(党関係者)と冷静な受け止めもあるが、小選挙区で落選した前議員は「撤退するなら選挙の1週間前でいい。結論を急ぐべきではない」と慎重な議論を求めている。

 ただ「公明党の歴史を見ると、敗退した小選挙区からは撤退してきた」(中堅)との指摘もある。自民党との選挙協力の在り方を含めて、今後も「撤退論」はくすぶり続けそうだ。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2009年09月23日 16:08 ]

関連ニュース

読み込み中..

PR

関連写真

読み込み中..

ニュース

クイックアクセス

ピックアップ

スペシャルコンテンツ

このページの先頭に戻る ▲