国連、「新たな基軸通貨が必要」 金融改革委が報告書【ニューヨーク共同】国際金融体制の改革案を検討する国連の専門家委員会は21日、米ドルに代わる新たな国際基軸通貨を構築する必要性などを盛り込んだ最終報告書をまとめた。先進国だけでなく新興国なども巻き込み、長期的な取り組みとして議論を進めるよう促した。 米国を震源とした世界的な経済の混乱を背景に、中国などからドル基軸体制に疑問を投げかける声も出ており、国連が各国に検討を求めた。 報告書は、ドル基軸からの脱却で、米国の経済や政治に関する問題に影響されるようなことがなくなり、世界の金融システムの安定性が増すと指摘。偏りのない世界経済の成長を促すため、基軸通貨の見直しが不可欠との立場を強調した。 世界的な危機の広がりに素早く対応するため、新興国や発展途上国を含めた多くの国が調整を図れるよう、国際機関の改革の必要性も指摘した。 【共同通信】
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