温室ガス削減:李大統領「韓国が率先して手本を」
サミットで先進国と開発途上国の仲裁
李明博(イ・ミョンバク)大統領は22日(現地時間)、国連で行われた気候変動ハイレベル会合(気候変動サミット)で、温室ガス削減をめぐって真っ向から対立している先進国と開発途上国の仲裁に努めた。今回の会議には190カ国・地域の首脳や閣僚が出席したが、米国や欧州連合(EU)、日本などは、「中国やインドなど後発産業国は温室ガス削減の具体的な目標を提示すべき」との立場なのに対し、中国や途上国は「われわれにそのような話をする時期ではない。(以前から温室ガスを排出してきた)先進国がまず、より野心的な削減目標を設定すべきだ」と主張している。
李大統領はオーストラリアのケビン・ラッド首相と共に、八つのグループに分かれ進められた円卓会議のうち、第1グループ(26カ国・地域が参加)会議の共同議長を務めた。李大統領は開発途上国に対しては、「それぞれ適切な温室ガス削減行動(NAMA)目標値を、各国が国連気候変動枠組み条約事務局に設置された登録簿に記載することで、行き詰まりを解消しよう」と提案した。登録簿に記載された温室ガス削減目標値は自発的なもので、義務事項ではない。李大統領はまた、先進国に対しては「まずこの問題に対する歴史的な責任を認識すべきだ。先進国が持つ技術を途上国に提供する義務があり、途上国が支払う費用も先進国が負担する姿勢を見せる必要がある」と述べた。
李大統領は温室ガス削減について、韓国が率先して手本を示すとの立場も表明した。李大統領は、「韓国は(先進国と途上国の中間にある国として)温室ガス義務削減国ではないが、(自発的に)今年中に2020年までの中期温室ガス削減目標を設定する」と述べた。さらに李大統領は、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長主催の夕食会で、「1980年代に情報技術(IT)が新たな時代を開いたように、今はGT、つまりグリーン技術が新たな革新時代を導くものと確信している」と述べた。
李大統領はニューヨークの至る所で低炭素グリーン成長を強調した。李大統領は国連事務局で働く韓国人職員との懇談会で、「グリーン成長が実現すれば経済も成長し、気候変動も防げる」と語り、米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューでは、「われわれは産業化、情報化を一足遅れて着手したため、グリーン分野を先導する国家になろうとしている」と述べた。
ニューヨーク=朱庸中(チュ・ヨンジュン)記者
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