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李大統領「統一よりも北朝鮮経済の好転が重要」

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は現地時間の21日、米国ニューヨークで講演を行い、「北朝鮮との統一が重要なのは確かだが、統一よりも重要なのは、南北が平和に過ごすこと。そして、北朝鮮の経済状況を向上させることだ。北朝鮮の経済状況が好転しなければ、統一について考えることはできない」と明言した。

 李大統領は米国外交協会(CFR)、コリア・ソサイエティー、アジア・ソサイエティーなどが共同で主催した講演会に出席し、このように述べた。これは「ドイツやイエメンは最終的に統一が実現したが、韓半島(朝鮮半島)ではなぜそれが実現しないのか」という質問に答えたものだ。

 李大統領は「今は(南北の)格差があまりにも大きいため難しい」とした上で、「われわれは北朝鮮が核を放棄すれば支援を行う準備はできている」と述べた。李大統領が公約に掲げていた「非核・開放・3000構想」も、要するに北朝鮮の一人当たり国民所得が3000ドル(約27万円)程度にならなければ、統一は難しいという意味に解釈できる。

 李大統領はさらに、「イエメンのような武力統一は決して望まない。われわれは平和的統一を願っている。また、東西ドイツのように無計画な統一ではなく、常に(統一に向けた)計画を整えている」と発言した。

 また、李大統領は「北朝鮮はイランなど別の危険な国々と核を取引した可能性がある」と指摘した。李大統領が北朝鮮による核の拡散問題を公開の席で取り上げたのは今回が初めてで、これを防止することを最優先の課題としている米国の立場に配慮した発言と受け取られている。

ニューヨーク=チュ・ヨンジュン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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