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ウィキペディア、岐路に 英語版で書き込み承認制度 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:メディア倫理
誰でも自由に編集できるネット上の百科事典「ウィキペディア」が曲がり角を迎えている。英語版で、主に人物に関する記述変更に特別な承認が必要となることが決まったのだ。誹謗(ひぼう)中傷などがあった場合、標的となった人物への影響が大きいためだが、日本でもタレントの上戸彩さん(24)を紹介するページに殺害予告が書き込まれる事件が起きたばかり。日本語を含む他言語でも同様の規制論議が起きる可能性がある。(大内清)
■自由か信頼性か
「ネットは現実の一部。サイト荒らしは一定の割合でいる」。ウィキペディアを運営するウィキメディア財団(米サンフランシスコ)のボランティア・スタッフ、デビッド・ジェラードさんは、同サイトの現状をこう説明する。
従来のシステムでは、ユーザーの互選で選ばれる「管理者」が、荒らし行為対策として書き込みを一時的にブロックするなどの措置をとれるが、書き込みは原則として自由だ。
英語版で今回、導入が決まったのは、一般ユーザーが記事を書き換える際、その内容が妥当かどうか、管理者がチェック、承認してからでないとアップロードできなくする仕組み。上位ユーザーである管理者が“検閲官”の役割を担うことになり、「誰でも平等に」という理念が一部放棄されることになる。
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