2009年9月22日8時39分
クリントン米国務長官(右)と会談に臨む岡田外相=21日、米ニューヨーク、代表撮影
【ニューヨーク=鵜飼啓】岡田克也外相は21日、ニューヨークでクリントン米国務長官と初めて会談した。両氏は日米同盟の重要性を確認。岡田氏が100日以内の課題と位置づけている米軍再編問題について、今後両国で議論を進めることで合意した。
日本側の説明によると、沖縄県の普天間飛行場などの米軍再編問題について、岡田氏は「民主党として疑問を持っている問題がある。具体的に検討の上、話し合っていきたい」と提案。米側によると、長官は「現行計画があるが、日本政府が持つ疑問に喜んで答えていく」と語った。岡田氏は長官の姿勢を「かたくなではなかった」と評した。
インド洋での補給支援活動を単純延長しないという鳩山政権の方針についてクリントン氏は「日米関係は非常に幅広く深いもので、一つの問題で定義づけられない」と述べ、影響は限定的との認識を示唆した。アフガニスタン問題で岡田氏は、反政府勢力タリバーンの支持者らへの職業訓練などの民生支援策を検討していることを伝えた。
北朝鮮問題では、岡田氏が「拉致、核、ミサイルの問題全体がきちっとしないと(日朝)国交正常化はない」と明言。クリントン氏は拉致問題で日本政府を支持すると確認した。日米密約の問題は話題に上らなかったという。