第4回ふれあいパーク2.5、参加記 去る3月28日(土)、東京都多摩障害者スポーツセンターで行われました「第4回ふれあいパーク2.5」に ボランティアスタッフとして参加させていただきました。その状況を、簡単に報告させていただきます。 まず、朝イチで、ボランティアスタッフに配布された、主旨と目的の紙をここに原文のまま書かせていただきます。 「第4回ふれあいパーク2.5開催について」 [主旨] ボランティア精神、とりわけ障害者とのコミュニケーションが薄い日本人。 それは健常者と身障者を隔離しがちな学校教育に問題があるのではないでしょうか。 一緒に学校生活を送ることにより、相互理解が培われるもので例えば、目の悪い人の歩行に手を添えたり、 上り坂で車椅子を押してあげるなどの行為は、自然と身についていくはずだと思います。 そこで、"学校では教えてくれないボランティア精神"を自然に身につけるひとつの場として、この 「ふれあいパーク2.5」を開催いたしました。 [目的] この大会は障害者のものだけでなく、健常者のものだけでもない、あくまで共同レクリエーション。 同じ2.5グラムのボールを打ち合うことによって、普段なかなか顔を合わすチャンスのない卓球の 仲間たちが出会い、ふれあう素晴らしさ、それを体験していただくことを主な目的にしています。 続いて、参加者です。 主役は、参加料1,000円で参加した身体障害者・療育手帳を所持する方と小中学生でした。 車椅子の方から、手の不自由な方、足の不自由な方、その他、種々の障害を抱えた方々、そして健常者の (あるいは障害者の)小中学生が多数参加しました。(人数は私には不明。100人以上はいたと思うが・・・)。 そして、それをサポートするアドバイザーとして日本のトップ選手が40人以上参加しました。 主なところを挙げると、日産自動車(岩崎清信、渋谷浩、陳龍燦、森本洋治)、協和発酵(松下雄二、田崎俊雄、 松下英司)、シチズン時計(伊藤誠)、東京アート(田中卓也)、明治大(遊澤亮、木方慎之介)、三井生命、早稲田大、 専修大(佐藤素子)、などでした。はっきり言って、すごいメンバーです。 また、ボランティアスタッフも60人以上が集まりました。代表の佐藤真二さん(協和発酵・明治大監督)を はじめ、日卓協でも活発に活動されている前原正浩さんや星野一朗さん、「卓球王国」の発行人でもある高橋 和幸さん、総合司会を務めた小畑幸生君(三井生命)と児玉義則さん(スヴェンソン)、K'sクラブ事務局の 榎並悦子さん、デンマークからの卓球留学生・ヤーネ・イエンセンさん、等々・・・、こっちもすごいメンバー でした。 この他、個人スポンサーとして協力いただいた方、抽選の景品を寄贈いただいた企業なども、影の参加者と 言えるでしょう。 内容は、「ラリーに挑戦」「すごろくゲーム」「トッププレーヤーに挑戦」「ふれあい体感の時間」「模範試合」など、 趣向をこらしたものが続々と登場。それらの合間を縫って、各コーナーの表彰式やプリクラ抽選会、サイン会、 売店(選手のユニフォーム販売のバザーなどを含む)、バラエティー抽選会等々が行われました。また、初心者 コーナーやゲームコーナーも別途設置され、これらも好評でした。 とにかく、9時から5時までの8時間の中で、よくこれだけの事ができたな、という充実した内容でした。 その企画力、実行力に敬意を表したいと思います。 模範試合は、田崎vs遊澤、岩崎vs渋谷の2試合で、いずれも見ごたえのある好試合を展開しました。 特に岩崎さんのカット打ちはいつもながらのド迫力で、参加者を十分に堪能させていました。 今日の参加料や売店でのバザーの売り上げなどは、今後、福祉施設への卓球用品の寄贈などに有効に活用される そうです。 私自身は、榎並チーフの下で、抽選カードの回収や昼食の準備・後片付け(協和発酵のたまごスープ作り係)、 アンケートの配布と回収などをさせていただき、それ以外は球拾いなどをしていました。 ボランティアスタッフの人数が多かったため、一人当たりの作業量は少なく済んでいました。 今回、私は初めての「ふれあいパーク2.5」への参加でしたが、「草の根活動の力強さ」を改めて実感しました。 この行事のスタッフには、確かに、現在の日本の卓球界の中心にいる人々がたくさんいました。しかし、この 行事自体は別に公式(オフィシャル)なものではありません。「××卓球協会」や「○○卓球連盟」が主催した わけではありません。「ふれあいパーク2.5事務局」が開催し、ただ、人々が善意で集まったものです。 勿論、スタッフがそれなりの人々だったから、これだけのトッププレーヤーが集まってくれたという側面は 当然ありますが・・・。 しかし、いずれにしても、オフィシャルでない、言わば「勝手連」的なこういった活動の中に、私は躍動する力を 見ます。それは逆説的に、「本当に機能すれば素晴らしい効果をあげられるはず」の公式な組織が、ともすると 惰性で、決まりきったことしかやらない躍動力のなさへの不満になるわけですが・・・。 「立派に飾られた生け花よりも、実は雑草の根っこにこそ、本当の生命力がある」 これは、以前から私の心の中にある思いですが、今回、改めてこの思いを強くしました。 (今回のスタッフの皆さん、勝手に雑草扱いしちゃってごめんなさい) 今後も、一人一人が、自分にできるだけのことを「勝手に(いい意味で)」やっていくことが、実は世の中を動かす 大きなエネルギーなのだと思います。 (個人的には、公式な組織の末端に引っかかっている自分への自省を込めて・・・)
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