事件・事故・裁判

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派遣切り:元派遣の女性、日産などを提訴 1500万円賠償求め

 専門業務の派遣で契約したのに、違う内容の仕事をさせられたうえ、契約を解除されたとして、日産自動車(本社・横浜市)で働いていた東京都在住の元派遣社員の女性(29)が17日、日産と派遣会社のアデコ(東京都港区)を相手取り、日産の直接雇用の確認と損害賠償など約1500万円の支払いを求め、東京地裁に提訴した。弁護団によると、事務系派遣を巡る同種の訴訟は珍しいという。

 訴状などによると、女性は03年10月から5年8カ月、専門業務の「事務用機器の操作」という契約で日産自動車で働いた。しかし、実態は電話番や来客の接待、コピー取りなどが主だった。専門業務については派遣の期間制限はないが、一般業務では3年の期間制限があり、派遣先には直接雇用を打診する義務がある。

 このため女性は09年4月、東京労働局に指導を申告したが、同月内にアデコに契約を解除された。

 その後も日産が女性の加入する労組「首都圏青年ユニオン」との協議に応じないことなどから、提訴した。

 日産自動車広報部は「裁判の中で本社の考えを主張する」と具体的なコメントを避けた。【東海林智】

毎日新聞 2009年9月18日 東京朝刊

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