2006年 04月 05日
◆朝日“極左記者”本田氏
は最後まで元赤軍派活動家が生んだピースボートのお先棒担ぐ記事 (世界日報 06・4・4)


≪一線を外れる異動に≫

 「本田雅和」。もう、すっかり忘れられた名前だが、あのNHK改変報道を書いた朝日記者である。伝えられるところによると、本田記者は四月一日付をもって社会部次長から会員制読者サービス部門「アスパラクラブ運営センター」員に異動、社会部の第一線から退くことになった。社内では左遷人事と受け止められているというから、改変報道に対する“けじめ”のつもりなのかもしれない。

 その本田記者の社会部次長としての“最後の記事”が三月二十五日付の第三社会面に署名入りで掲載されている。「読むキーワード」と題する囲み記事がそれで、タイトルには「GPPAC NGO中心の平和構築活動/『市民版6者協議』目標/『政府外交のさきがけに』」とある。

 GPPACというのは日本語では「武力紛争予防のためのグローバルパートナーシップ」というのだそうだ。アナン国連事務総長の呼び掛けで始まったNGO中心の協議で、東北アジアでは日本の「ピースボート」が事務局を務めると記事にあるから、ここに参加しているNGOの正体はほぼ想像がつくだろう。

 ピースボートは、社民党の辻元清美代議士が早稲田大学在学中の八三年に設立した団体で、学生である彼女にこの組織を作らせたのは日本赤軍のコマンドだった北川明氏(七五年九月、スウェーデンから強制送還)とされ、この時代から二人は二人三脚でピースボートを運営、秘書詐欺事件では辻元氏の内縁の夫とも報じられた。それはともかく、ピースボートは極左集団と言ってよい。


≪捏造や不問に懲りず≫

 そのピースボートと本田記者は深くかかわってきた。二〇〇〇年八月と〇二年八月の二度にわたってピースボートに同行して北朝鮮を訪問、よど号犯のインタビューなどを行った。この訪朝ではNHK改変報道のもとになった「女性国際戦犯法廷」の主催者が北朝鮮に「旧日本軍慰安婦」や「検事役」の派遣を依頼したとされる。

 このように本田記者と同法廷主催者とは深い関係にあったので、朝日が昨年九月にNHK改変報道の総括で本田記者を不問に付した際、他紙からは「かねてから疑問が寄せられてきた『取材記者はNHKと政治の関係より、本当は安倍氏らの歴史認識を批判したかったのではないか』といった取材意図を含めた事実」(毎日十月一日社説)を不明にした点を厳しく批判されたのだ。

 にもかかわらず、またぞろ本田記者とピースボートなのだ。前述の記事には三月一日から六日まで日本や韓国、モンゴル、ロシアなどの二十二団体の代表らが北朝鮮の金剛山とソウルにおいてGPPACの会議が開催されたとあり、記事はその会議報告となっている。

 その中で本田記者は「参加者の多くが小泉首相の靖国参拝問題や平和憲法改定の動きなど、『日本の右傾化』を指摘した」とか、「アジア各地で日本の平和憲法を知らせる共同行動や『九条世界会議』の開催が提案された」といった反日発言を紹介している。

 不思議なのは、このNGOグループが「武力紛争予防」を標榜(ひょうぼう)しながら、会議では北朝鮮の核やミサイル開発についてまったく言及がないことだ。会議で発言がなかったのか、それとも本田記者が書かなかったのか、どっちにしても親朝・左翼論調に違いはない。この会議を嬉々(きき)として書く本田記者はなるほど「極左記者」(週刊新潮)である。


≪取材責任曖昧のツケ≫

 本田記者はピースボートが事務局を務めるこの一団と北朝鮮の金剛山に同行取材したのか、それとも会議録などをもとに記事にまとめたのか、よく分からない。「事務局によれば」といった記述がないから同行取材したと見るべきか。

 いずれにしても朝日の報道感覚を疑わざるを得ない。NHK改変報道で名誉を傷つけられた安倍、中川両氏や自民党から謝罪・訂正を求め続けられているし、他紙からも本田記者への疑問が突き付けられた。それなのに臆面(おくめん)もなく、ピースボート絡みの北朝鮮関連取材である。これでは李下の冠どころか、モモを取らせているのも同然だ。

 本田記者にこんな署名入り記事を書かせるのは、社会部を去る“餞(はなむけ)”なのか、それとも極左集団への義理立てなのか。NHK改変報道で取材責任を曖昧(あいまい)にしたツケはこんなところにも回っている。

by sakura4987 | 2006-04-05 12:45 | ■マスコミ(朝日新聞)


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