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両丹日日新聞2009年9月21日のニュース

地域医療を守るため住民にできることは? 救急フェス

 福知山市の救急医療について考える第4回救急フェスティバルがこのほど、市民会館で開かれた。地域の核となる病院から小児科医が一人もいなくなる窮地を乗り越えた住民活動のきっかけを作った「県立柏原病院の小児科を守る会」代表の丹生裕子さんの講演があった。地域医療を守るためには医療従事者側だけでなく、住民側にもできることがあると訴えた。
 

 柏原病院最後の小児科医が辞める意向であることを知った子育て中の母親たちは、最初は不平の声を漏らしたという。しかし、医師が夜勤明け31時間勤務をしていること、住民側の安易なコンビニ受診(緊急を要しないのに休日・夜間などの救急を受診すること)などの実態がわかってくると、「辞めないでとはいえません。住民側にも責任があるのではないかと思うようになりました」と続けた。
 
 そんなごく普通のお母さんたちで、07年4月に守る会を結成した。すべて他人まかせではなく「医師が働きやすい地域をつくるしかない」との思いからだった。
 
 会は受診前に子どもの症状を自分でチェックできる情報を盛り込んだ冊子の作成、医師に感謝の気持ちを伝える「ありがとうカード」などの活動を展開している。
 
 活動への理解が広まり、時間外受診者数は半減した。入院率は減っておらず、救急の適正利用が進んだことを裏付けた。
 
 丹生さんは「地域医療を守るのは一人ひとりの心がけ」と繰り返し、誰もいなくなりかけた同院の小児科医も今は5人になったことを「会の取り組みではなく、呼び掛けに応えてくれた住民一人ひとりの成果です」と胸を張る。
 
 「きょうの話を聞いてくださった人が、地域医療を守るために自分は何ができるかを考えるきっかけになればうれしい」と講演を結び、大きな拍手が鳴り響いた。
 
 

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