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「韓国伝統文化を伝えることに誇りを感じる」(下)

■守門軍の衣装体験、外国人客に人気

 つらい仕事だが、守門将交代式チームの心を一つにするのは、やはり「国家代表」としての自負心だ。ソウル観光に訪れた外国人客が、厳かなムードの中で執り行われる交代式を見て、「素晴らしい!」と感激し、シャッター音が鳴り響くと、自然と背筋がピンとするという。交代式で太鼓をたたくイ・フンスさん(45)は、最も印象に残る思い出として、今年6月、韓国戦争(朝鮮戦争)に参戦したアメリカ人退役軍人たちが交代式を見に来たときのことを挙げた。「白髪混じりの元軍人たちが、わたしたちの交代式を見て、涙を流していた。『若いころ命をかけて戦い、守った韓国の伝統文化が今も引き継がれているのを見て感激した』と話していた」

 韓国人の想像以上に、守門将交代式は韓国を訪れる外国人観光客に人気がある。大漢門前には「衣装体験コーナー」があり、守門軍の衣装を身に着けて写真を撮ることができるが、体験者の90%が外国人という日もあるほどだ。4日午前11時の交代式で、鼓をたたく体験をしたハンガリー人のストリクさん(55)は「交換教授として韓国にはよく来るが、来るたびに徳寿宮を訪れ、守門将交代式を見物する。今日は初めて鼓をたたいてみたが、『トン』という響きがとても印象的で、忘れられない思い出になるだろう」と語った。ストリクさんの娘、ドラさん(17)も「韓国で見物したものの中で守門将交代式が一番よかった」と話す。

 ソウル市文化財課のカン・ビョンウ主任は「観光客の中には、イギリスで420年の伝統を誇るバッキンガム宮殿の近衛兵交代式と比べるほど、守門将交代式が好きだという人もいる」と語った。「それだけに、ソウル観光や韓国の伝統文化を(世界に)広めるというやりがいも大きい」

パク・スンヒョク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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