数字で見るセキュリティ
「ルートキット」や「ボット」などが出回るなど、インターネット上の脅威がより複雑かつ巧妙になる一方で、それらに対して十分な知識を持つユーザーが少ないことが情報処理推進機構の意識調査により明らかとなった。
同機構が実施した「情報セキュリティに関する新たな脅威に対する意識調査」により判明したもの。同アンケートは、2006年11月15日から16日にかけて、15才以上のインターネット利用者を対象に実施したもので、有効回答数は5316名。
同調査では、情報セキュリティの理解度などを調査したところ、「コンピュータウイルス」を知っていると答えたユーザーは97.8%で、6割が正しい理解を示すなど、高い数値を示した。
しかし、2006年の後半に増加した「セキュリティソフトの押し売り行為」は、7割以上が耳にしておらず、「ボット」や「ルートキット」にいたっては、それぞれ85%、92.2%のユーザーが言葉さえ知らない状況。犯罪目的など悪質化が進むインターネット上の脅威に対する知識不足が浮き彫りとなった。
セキュリティ対策についても遅れが目立っている。パスワードの定期的な変更は、「実施していない(45.7%)」「わからない(8.0%)」としたユーザーが半数以上で、パスワードを自分自身で定期的に変更していると答えたユーザーは34%にとどまった。セキュリティパッチの適用も「実施していない(8.7%)」「わからない(15.4%)」と合わせて約2割ユーザーがセキュリティ対策に無関心な状況となっている。
被害経験も増えている。、「ウイルス感染」が41.1%で最も多く、次いで「パソコン起動異常やシステムの不調」が33.9%、「ワンクリック詐欺」が10.9%、「不正アクセス」が8.5%となった。
情報処理推進機構
http://www.ipa.go.jp/
(Security NEXT - 2007/02/08更新)