前原国土交通大臣は、すでに建設中止の方針を打ち出している熊本県の川辺川ダムを２６日に視察する考えを明らかにしました。

　「熊本県知事や流域の首長さん、地域の方々との懇談を予定している」（前原誠司 国交相）

　熊本県の川辺川ダムは、すでに建設の中止の方針が決まっていますが、前原大臣は２６日に川辺川ダムの建設現場を訪れ、知事や関係自治体、地元住民と、今後の生活再建策や補償について意見交換を行う方針を明らかにしました。

　前原大臣は２３日にも同じく建設中止を決めた群馬県の八ッ場ダムを視察し、地元住民らと意見交換をすることにしていますが、これは就任直後相次いで現地を視察することで民主党のマニフェストを迅速に実施していることを印象づける狙いがあると見られます。

　また、午前中、前原大臣らは谷口事務次官ら事務方から２００９年度補正予算の執行状況について説明を受けました。今後、どの事業を凍結するか、副大臣、政務官とともに精査する方針ですが、会議後、前原大臣は「民間や地方とある程度契約に入っているものについては凍結は難しいのではないか。景気の動向を慎重に見極めながら精査したい」と述べ、契約済みの事業については凍結は難しいという認識を示しました。（21日16:02）