「UFC103」(19日、米ダラス)
本格復帰したミルコ・クロコップ(35)が、PRIDE時代の好敵手だったアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ兄の愛弟子、ジュニオール・ドス・サントス(25)に惨敗した。
ミルコは、1回から圧力をかけてくるサントスの左右フックと右ボディーをたびたび被弾し、劣勢のまま最終3回に突入。勝負に出たサントスのテンカオ(離れてのヒザ)を続けざまに食らった。首相撲からのヒザを追撃されるとダメージは明白で、ワンツーでよろめいた。最後はヒザ連打から右アッパーを左目に受けたところでギブアップ。いいところなくリングを下りた。
07年にUFCに移籍したときは、3戦1勝2敗と期待を裏切って退団した。今年に入ってスポット参戦した6・13ドイツ大会でムスタファ・アル・タークにTKO勝ちし、今大会から本格的に復帰したが、得意なはずの打撃で10歳下のサントスに圧倒された。
昨年10月のファブリシオ・ヴェウドゥムに続く大物狩りを完遂したサントスは「最高の気分だ!ミーのキャリアで一番キツい試合だった!練習してきたパンチが当たった!気分は最高!」と興奮する10歳下のサントスを見ることなく、“落日”の35歳は無言で立ち去った。
(2009年9月20日)