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【社会】アニメ「けいおん!」で町おこし 滋賀の旧校舎が「聖地」に2009年9月22日 朝刊
解体するか、保存するかで揺れに揺れた滋賀県豊郷町の豊郷小学校旧校舎が、今度は人気アニメ「けいおん!」ブームに沸いている。旧校舎は軽音楽部員の主人公が通う高校のモデルとされ、週末には100人近いファンの若者らが全国から殺到。21日には地元商工会とファンが音楽ライブを催すなど、住民たちは地域の活性化につなげようと意気込む。 「けいおん!」は廃部寸前の軽音楽部の女子高生4人が、バンド活動を通じて友情を深めるストーリー。今年4〜6月に中部や関西地方などで放送され、人気を呼んだ。 アニメで登場する「桜ケ丘高校」は、豊郷小旧校舎の正面玄関近くにある銅像や校舎内の階段の手すりに施された真ちゅう製のカメやウサギなどが酷似。アニメ化の際、参考にしたとみられている。ただ、制作会社は「似ているとは聞いていますが…」と認めていない。 校舎が酷似しているという話は、インターネットなどを通じて広まった。ファンらは「聖地巡礼」と称して足を運び、校内で情報交換したり、記念撮影を楽しんでいる。訪れたのは3回目という会社員山本政寛さん(34)=愛知県碧南市=は「アニメそっくりで、まさに聖地」と話した。 この人気ぶりに地元商工会などは6月に「けいおんでまちおこし実行委員会」を発足。校内に交流の場「けいおんカフェ」を設け、アニメキャラのキーホルダー(限定200個)を完売した。21日に旧校舎講堂で開かれたライブでは、ファンでつくる即席バンド4組が主題歌などを披露し、詰め掛けた300人が酔いしれた。 同実行委の宮川博史会長(39)は「アニメ人気にあやかり、歴史ある建物の魅力を発信していきたい」と話し、まちづくりの聖地にしたい考えだ。 旧校舎は米国人建築家ヴォーリズの設計で1937(昭和12)年に建設され、「白亜の殿堂」と称された。一時は、耐震性などを理由に町が解体方針を打ち出したが、町を二分する論争の末、保存が決まった。
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