一発逆転!琴光喜 梨パワーで1敗対決制した
<大相撲秋場所9日目>押し出しで鶴竜(手前)を破る琴光喜
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大相撲秋場所9日目は21日、両国国技館で行われ、大関・琴光喜が平幕・鶴竜との1敗対決を押し倒しで制し、優勝争いに踏みとどまった。押し込まれたが、気迫のこもった突きを見せて逆転勝ちした。優勝すれば01年秋場所以来、48場所ぶりという史上最長のブランクを経ての復活V。8年ぶりの賜杯が視界に入ってきた。また横綱・朝青龍は千代大海を寄り切って全勝をキープ。1敗は白鵬、琴欧洲、琴光喜の3人となった。
【星取表(番付表)】
ヘビー級ボクサーもびっくりのカウンター一発だ。「張りか差しか」で迷った中途半端な立ち合いから、思わず引いてしまった琴光喜だったが、下からの突き押しで応戦。最後は左からの突きを鶴竜の右あごに叩き込み、相手を土俵に仰向けにした。「(最後は)びっくりしたっすね。立ち合いは中途半端になったけど、その後の反応はしっかりできた。気分はいいですね」。先場所と並び、大関昇進後では最速タイとなる9日目での勝ち越し決定。自然と笑みがこぼれた。
活力源になっているのは大好物の梨だ。鳥取城北高校の恩師・石浦外喜義監督(48)から毎年この季節になると届く。口に運びながら、撮りためたお笑い番組のビデオを見るのが、場所中のリラックス法だ。
場所後には家族3人で初めての旅行も待っている。麻衣夫人(34)、3月に生まれた長男・愛喜くんと群馬・桐生温泉に1泊する。麻衣夫人と交際中だった4年前に2人で訪れた思い出の地で、つかの間の休息をとる。これもモチベーションとなっている。
06年初場所の栃東以来、22場所ぶりの日本人優勝に期待が高まる。「優勝争い?勝ち越したからにはね。いいところで終わったら何も残らない。一番一番、自分自身にプレッシャーをかけて頑張ります」。自他ともに認める“小心者”が、8年ぶりの賜杯へ、本気モードに入った。
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