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【プロ野球】

工藤 最年長ホールド

2009年9月21日 紙面から

 わずか9球に現役最多通算224勝の意地と経験が詰め込まれていた。今季限りでの退団が決まっている横浜・工藤が8回1死満塁のピンチを切り抜け、自身が持つ46歳93日の最年長ホールド記録を45日更新。チームを2007年9月以来3年ぶりのナゴヤドーム3連戦勝ち越しに導いた。

 一打逆転の絶体絶命のピンチだった。まずは李炳圭を一ゴロ。続く平田を追い込むと、最後は139キロのど真ん中真っすぐで見逃し三振に仕留めた。退団発表後は3試合連続無失点となったベテランは「あのボールは振ってこないと確信していた。コースは甘かったけどね」とニヤリ。捕手の斉藤俊も「2球前の真っすぐの見逃し方を見て待ってないと分かった。受けていても気持ちが伝わってくるボールだった」と最年長左腕の気迫に脱帽だ。

 15日の試合後。横浜スタジアムのファンにプレゼントする帽子に「3年間ありがとう」と感謝の気持ちを書き添えた。だが、横浜を去ることは決まっても、マウンドを降りるつもりはない。この日は「僕は野球が好きだからここにいられるだけで幸せ」と目を輝かせた。プロ28年目。終着駅はまだ先にある。 (臼杵秀之)

 

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