File05≪松原潤判決の詳細 / 母の愛≫ 平成14年10月21日(月)午前10:30、福岡地方裁判所にて、松原潤被告に判決が言い渡された。 判決 : 懲役6ヶ月 執行猶予3年
【裁判官】 【松原潤被告】 【裁判官】 本件は、被告人が猫を虐待する以外に動物の模様をインターネットの掲示板サイトで実況中継した、動物の愛護及び管理に反する法律違反の事案である。被告人は、犯行動機の供述として、猫に対する虐待を実行して、その模様をインターネットで実況中継する為、有名掲示板サイトに新たに掲示板をたちあげ、「猫祭り開催しますか。」「血だよ、血塗れ。血塗れがなければおもしろくないだろうが。」等と書き込んで、インターネット上で虐待報告の意見を求めその書き込みに応えるようにその状況をデジタルカメラで撮影し、その残酷な画像をインターネットで同時に公開した。そして、「もうあきちゃったんでいっきに〆てもいいですか。」等と書き込み、「私は敗北主義者です。」と書かれたCDRディスクを首吊り状態の猫の首にかけて撮影しその画像を公開し、更に「近所の川に投げ込むよ。死体捨てに行って来ます。」等と書き込み、猫を自宅アパート近くの川の中に投げ捨てて殺害したものである。インターネットの掲示板という無責任な仮想空間において、悪意を持ちながら、動物の虐待、虐殺行為を現実に実行したもので、悪質な犯行である。猫にえさを与えたことは、被告人の犯行時の掲示板への書き込み内容からすると、動物愛護に対する反感や、猫の虐待行為自体をおもしろがって行っていたものと認められる。また、この犯行がインターネットで実況中継され、被告人の犯行を見ながら手の届かないところで動物虐待、虐殺行為が進行したことで、良識ある多数の人々に、不快感、嫌悪感、深い精神的ショックを与えた。しかも、本件に追従する模倣犯、愉快犯の出現の危険性を高めたものであり、社会的に与えた悪影響は大きい。以上の通り本件犯行は動物の命を弄ぶ残忍且つ悪質な犯行であり、その社会的影響は大きい。 ■ 母の愛 ■
長かった猫虐殺事件が法的には第一幕を閉じた。と、同時にこの事件により良識ある多くの方々が被った精神的ダメージの回復は、まだこれからである。 |