和田洋一 スクウェア・エニックス・ホールディングス社長――傲慢さと使命感でエンタメ業界の世界メジャーを狙う(3) - 09/09/07 | 11:15


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 ただ、以前から注目はしていたものの、3年前の時価総額で3000億円と、株価が高すぎた。それが経済危機で大幅に修正され、買収時は120億円。このチャンスを逃す手はないと思って決断しました。

――アイドスの直近の業績は芳しくなかったようですが……。

 業績は昔から悪かったのです。アイドスに限らず、欧米のゲーム会社は赤字でも株価が平均PERの2〜3倍という異常な状態でした。もちろん、株価だけでなく、開発スタジオの状況や経営者の考え方などを見聞きして、一緒にやれると実感できたことが大きい。すでにスクエニ欧州と合体し、元のアイドスCEOにトップを任せることにしました。

 今回の買収で、グローバル展開の骨格ができたと思います。肉付けはこれからですが、スピード感や戦略の自由度は相当高まったと確信しています。

――和田さんはスクウェア時代を含め8年社長をされていますが、経営目標などに変化はありますか。

 想定していた経営計画には1〜2年遅いかもしれませんが、ほぼ設計図どおりに来ています。ゲーム業界はほかのエンタメ、メディア産業と融合し、いずれ世界的に数社のメジャーに集約されると考えています。

 当社は何としてもその一角に残りたい。そのときには、実質的なプラットフォームは端末ではなくネットワークになっていると思います。

 実際、アイドスの元の筆頭株主は米タイム・ワーナーで、買収の際も同社との取り合いでした。もはや競合相手はゲーム会社とは限らない。

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